嫌いな相手とうまくやる方法

先日、地域の情報誌を見ていたら、こんな相談が載っていました。

女性だけの職場で働いている42歳の女性からの相談

70歳のパートの女性が自分にだけ厳しく、泣かされることもあった。
他の人は優しくてその職場を辞めたくはないけど、その人の存在だけがストレス。
その70歳の女性は思ったことを言うけど、自分より上の人には何も言えない人。

この相談に対して、答えているのは女性の弁護士でした。

女性弁護士の回答

その70歳のパートさんは厄介だ。
完全に無視できればいいが、そうもいかないだろう。
勇気を出して、職場の上司や管理職に問題点を報告しましょう。
指導を含め、職場環境を調整してもらうのがいいでしょう。
それはトップの役目です。

これを読んだあなた、どう思いましたか？

私はとても違和感を感じました。

小さな職場の人間関係の現状

70歳のパートさんを雇っている職場の現状を何もわかっていないと私は感じました。

70歳のパートさんがいて、女性ばかりということですから、おそらく大企業などではなく、中小の製造業とか、介護施設などではないでしょうか。

こんな職場ってほんとうに多いんですよね。

そのような職場なら、70歳のパートさんは職歴もかなり長く、職場への貢献度もあって、色々な意味で職場で一目置かれる存在なのでは。

そういうお局的な人にはパートさんといえど、上の人も頭が上がりません。

もちろん一緒に働いている人達も波風立てたくないので、うまくつきあう術を身につけています。

相談者さんの立場もわかるけどどうしようもない、と思っているはず。

そんな職場にいて、相談者さんは上司に何と言って、相談すればよいのでしょうか。

「70歳の女性が私をいじめるんです、泣かされたこともあります、あの人に注意してください」とでもいうのでしょうか。

上司はどう対応するでしょうか。

小さな職場では異動などは不可能です。

70歳の人に注意するでしょうか。無理でしょう。

「問題点を報告」「職場環境の調整」まったく非現実的です。

小さな職場の現実をわかっていない、弁護士の回答です。

では、どうすればいいのか。

イヤな相手だからこそ、自分から寄っていく

本来ならば無視したい苦手な相手ですが、私が相談者ならあえて寄っていきます。

まず明るく笑顔で挨拶。

そして何でもいいので、明るく話しかけるのです。

天気の話でも美味しい店の話でも、なんでもいいです。

「髪切ったんですね。似合いますね」などもいいです。

多分職場では相手は大先輩でしょうから、少しはしっぽを振っていくのも手です。

自分をいじめる相手に対し、媚を売るようでプライドが許さないかもしれませんが、それが何でしょうか。

自分の方が大人になればいいのです。

相談や質問をする

相手は年上で、職場でも先輩なので、仕事についての質問をしてみましょう。

「こんな時はどうしたらいいですか」とか「こんなことで困ってるんです」みたいな話をして、頼ってみるんです。

大先輩の70歳のパートさんなら、きっと百戦錬磨でしょうから解決策を教えてくれるでしょう。

人は頼られてイヤな気はしません。

「教えてください」としたてに出ましょう。

ほめる

何か見つけてほめましょう。

私服を見たら、「その色いいですね」「似合いますね」とか。

仕事面で「すごいですね」「さすがですね。助かります」とか。

嫌味にならない程度、しつこくない程度にほめましょう。

ほめられてイヤな人はいませんよ。