離婚調停まで
私は25年ほど前に離婚しました。
離婚の主な理由は元夫の借金。
返済が滞り、どうにもならないところまで来た時、両方の親元がお金を出し、数社のサラ金に返済。
解決したかに見えたのですが、まだまだ借金は残っており、それにさらに借金を重ね、何度も転職。
「もうこの人とは一緒にいられない」
と決意し、ある日突然子供を連れて家を出ました。
借金については何度も話し合いをしようとしましたが、元夫は気が短く、感情的になりやすく、すぐにキレて物に当たったり、投げたりするような人だったので、話し合いにはなりませんでした。
離婚したいと言ったところで、元夫が応じるとは思えず、家を出るという強硬手段に出るしかなかったのです。
家を出てまもなく、元夫は引っ越し先を探しだし、子供の通う小学校に行ったり、夕方子供を連れ出したりしていました。
離婚調停のしかたと養育費の決定
離婚が成立しないと、医療費の助成も児童手当も受けられないので、離婚を成立させるため、離婚調停を申し立てました。
離婚調停にかかる費用は印紙代と切手の費用だけです。
いくらかかったか、記憶がなかったのですが、調べたら1200円と966円でした。
あとは書類を揃えれば受理されます。
申立書、戸籍謄本などです。
その後、家庭裁判所から何度か呼び出しがあります。
相手と会うことはありません。
調停員に自分の思っていることを話すだけです。
私は離婚する気持ちに変わりはなかったのですが、調停員は
「離婚しない方がいい。子供がかわいそう」
という考えだったようで、私の気持ちに寄り添ってはくれませんでした。
「戻ったほうがいいんじゃないですか」
というようなことを何度も言われた記憶があります。
私は元夫がどれだけのことをしたのか、自分がどれだけつらかったか、ということを聞いてもらいたかったのですが、この調停員に何を言っても無駄だと思い、結局肝心な話はしませんでした。
調停員がこのような偏った考えの人だと、調停の意味がないと思います。
元夫はもっと粘るかと思ったのですが、3回ほどで調停は終わり、離婚が成立しました。
だいたい3回程度、6か月くらいで調停成立する人が多いらしいです。
調停で離婚が成立した場合は、離婚届をだす必要はありません。
養育費は月に5万円と決まりました。
いちおう、いくら欲しいか、意見を聞かれた記憶があるのですが、私が「5万円くらいですか?」と聞くと、「子供2人なら妥当な額です」と言われました。
しかし、このお金はとうとう1回も払われることはありませんでした。
後日、元夫の口から語られたのは
「お金を払っても何に使われるかわからない。自分が直接子供にご飯を食べさせたり、おもちゃを買ってやることにはお金はいくらでも使う」
私が「自分の好きなこと」に養育費を使うかもしれない、それなら払いたくないということなのでしょう。
この考え方が「クズ」だと思いました。
姓をどうするか
離婚後、姓をどうするかという問題があります。
基本的に、離婚をすると妻の姓は旧姓に戻ります。
しかし、子供の姓はそのままなのです。
すると、自分の姓と子供の姓が違うということになり、生活上色々と不便なことが起こります。
同じ姓を名乗るためには、家庭裁判所で手続きをしなければなりません。
子供が小学生くらいなら旧姓に戻す人も多いようですが、私は長男が小学校に上がっていたし、子供の気持ちを考えてそのままがいいのではと思いました。
旧姓に戻す理由としては、
心機一転できるとか、大嫌いな男の姓を名乗りたくないなど。
戻さない理由としては、
子供の気持ちを考えてとか、周囲に離婚を知られたくないとか、免許証やカードなどの手続きをしなくていいなど。
私が旧姓に戻さなかったことで、元夫は私が「自分にまだ未練がある」と勝手に思っていたようです。
また実家の父は「普通は戻すのに」と旧姓に戻してほしかったようなことを言っていたと、後日母から聞きました。
どちらの姓を名乗るか、よく考えた方がいいですね。
再婚して2回めの離婚をした場合は、旧姓に戻すことはできないらしいです。
これは驚きでしたね。
養育費が支払われない場合は
離婚成立後、毎週末、元夫は子供達を迎えに来ました。
自分の家に泊めて、ご飯を食べさせ、どこかに連れていきおもちゃをたくさん与えていました。
養育費の支払いはしないのに、子供との面会は権利だと主張する元夫。
養育費がまったく払われないので、家庭裁判所に電話して相談しました。
「どうすれば払ってもらえるのか」
結論から言うと、勤務先がわかっていれば、給料差し押さえができる。
しかし、勤務先を転々としていると難しい。
払う力がないと言われれば、強制はできない。
その頃、元夫が何で生計を立てていたのかは知りません。
離婚後、パニック障害を患い、働くことができなくなり、いつからか生活保護を受けるようになったと聞いていました。
家庭裁判所の人が元夫に電話で数回交渉してくれましたが、支払う能力がないので無理という結論でした。
もし、養育費を決めているのに支払われない場合は、家庭裁判所の人が代わって請求してくれるので、お願いしてみるといいと思います。
私のようにこのような手続きをしても、「金がない」と支払われなければしかたないのですが。
その後、裁判所から「〇〇さんは自己破産したので、支払いはできません」という旨の書類が子供それぞれに届きました。
これで、養育費を払ってもらうという望みは完全に断たれたわけです。
しかし、養育費をもらわなくても、「私はこの子たちを立派に育ててみせる」という決意ができました。
ぜいたくはさせられなかったし、家にいてあれこれ世話を焼いてやることはできなかったけど、子供達は大きくなって、きちんと私の元を巣立ってくれました。
これは私の誇りでもあります。
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