弟の嫁のM子は、今年確か52歳。
4年制大学を出て、とある会社で事務員として長く働いていました。
しかし、その会社がコロナで業績不振となり、人員整理で退職せざるを得なくなったのは2年前でした。
翌年、自分の出身大学の職員として働き始めたのですが、ちょうど1年で辞めました。
どんな仕事をしていたのか詳しくは知りませんが、色々と大変だったようです。
それから失業保険をもらいながら、求職活動を始めましたが、1年過ぎても就職先は見つかっていないそうです。
弟が一人で実家に来るたびに、母が
「M子さん、仕事見つかった?」
と聞くらしいのですが、「まだ」との返事。
そして、それを母は私にいちいち教えてくれます。
M子は事務の仕事しかしたことがないので、当然事務を希望しているよう。
しかし、正規ではなく、パートだとしても、50歳を過ぎた女性を会社がわざわざ採用するでしょうか。
事務なんて、今やパソコンのスキルの高い人はたくさんいるし、よほどのスキルでもないと50代での採用は難しいと思います。
昔みたいに電話をとったり、お茶くみをしたりするような誰でもできる仕事はないのです。
しかも、彼女は驚くほど愛想がないのです。
親戚になって15年くらいたつけど、今までに1度も「お姉さん」と呼ばれたことがない。
いつも弟とペアでしか実家に来ないし、会った時は弟が主にしゃべっていて、M子はほとんどしゃべらない。
まあ、おとなしい人と言えばそうなんでしょうけど、やっぱり変わった人って感じです。
まったく、母や私に心を開かないのです。
年齢的はもちろんですが、面接で話した感じでも、こういう人は企業で採用されにくいのではないでしょうか。
事務ではなく、どんな仕事でもするという覚悟があるなら話は別です。
母が新聞広告で見つけた求人を、弟に連絡したそうです。
「M子さん、医療事務の仕事はどう?資格なしでもいいらしいよ」
「M子に話してみる」と言っていたそうですが、朝が8時半からだと聞いて、
「早すぎるね」
と言っていたらしい。
8時半が早いなんて、甘いな…。
医療事務なのに資格なしでいいなんて、入ってから教えるということなのでしょうけど。
若いならまだしも、50過ぎでは採用は無理でしょう。
仕事を探しているなら、介護なら間違いなく採用されます。
介護なら50代、60代でも、資格がまったくなくても、たいていの人は採用されます。
しかし、介護の仕事に就くなら相当な覚悟が必要です。
M子は弟が養ってくれるので、絶対に働かなければという危機感はないでしょう。
弟夫婦は子供がいないし、ずっと賃貸暮らしで住宅ローンもない。
堅実な暮らしぶりです。
M子は揚げ物料理をしたことがなく、煮物料理などもしないし、料理は苦手らしい。
仕事をしてなかったら、多分家ですることがないでしょうね。
でも、働かなくてもいいならずっと専業主婦でいいじゃん!
と、私みたいにずっと働かなければならなかった人間はうらやましく思うのです。
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