先日、長男が彼女とその子供を連れて帰省しました。
その時、実家の母のところに、お土産を持って挨拶に行きました。
バツイチ子持ちの彼女なので、母はどんな反応をするかと案じていました。
それなのに、意外や意外、母はとても喜びました。
子供のいるバツイチの女性とわざわざ結婚しなくても、とか言いそうなのに、意外にも理解を示した母。
「そんな人は世の中にたくさんいる。本人たちが良かったらいい」
とまっとうなことを言っていました。
それから1週間ほどして、いつもの整骨院に行くために母を車に乗せた時のことです。
「これ、〇〇くんにあげて」
と言って、いきなり祝儀袋を渡してきたのです。
驚きました。
結婚するかもと言ったけど、別れるかもしれません。
まだどうなるかわかりません。
籍も入れてないのに、お祝いなんて早すぎる。
一体何を考えてるの?
あきれて、私は祝儀袋を突っ返しました。
母は残念そうに
「何でよ。あんたが預かってくれたらいいのに」
とか言って、結局しぶしぶ受け取りました。
その話を友人にしたところ、意外な言葉が返ってきました。
「お母さんの気持ちわかるよ。あの年になったらいつ自分がどうなるかわからんって思うものよ」
「だから、娘にお祝いを渡しておいたら安心なんだよ」
「預かっておくね、って受け取っておけばよかったのに」
あー、そういうことだったのか。
ごめんなさい。
母の気持ちも考えず、祝儀袋を突っ返した私。
そこまで考えていた母の気持ちをおもんばかる想像力が、私にはなかったのです。
そして思いやりが足りなかった。
母にはかわいそうなことをしました。
孫の結婚話をことのほか喜んでくれた母。
初孫ですから無理もありません。
袋の厚みの感じから、多分10万くらい入ってたんじゃないかと思います。
母は多分、わざわざ銀行に行って新札を用意したと思います。
そういうことをきっちりする人なので。
今度会ったら、「ごめんね」と謝ろうと思います。
そして、もしよければお祝いを預かろうと思います。
今年87歳になる母。
私が87歳になった時、一人暮らしをして、自分で料理して、あれこれ考えてお祝いを用意するために銀行に行ったり。
そんなことができるでしょうか。
多分無理でしょう。
母が元気で、こうやって孫の心配をしてくれる、そのことにもっと感謝しなければと思う出来事でした。
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