障がい者への好奇の目

今日は学校の行事で、バスで校外学習に行きました。

これも1年の行事の中で1.2位を争うくらい、大切なイベント。

数か月前から計画して、何回も何回も打ち合わせをして、段取りして。

しかし今週に入って、1人の教師がコロナで欠勤。

翌日には生徒の1人が発熱で欠席。

1人発熱すると、インフル?コロナ?となり、社会見学そのものが中止になる可能性が出てきました。

延期できればいいのですが、日程がなかなか組めないのです。

でも、生徒の発熱はインフルでもコロナでもなかったそうで、翌日には元気に登校。

教師は1人減だけど、そこは別の教師に応援に入ってもらって、やっと行けることに。

他のクラスの生徒や先生たちが、「いってらっしゃい~」と何度も手を振る中、バスで出発。

朝はひどく雨が降っていたのに、その時は雨は止んで曇りになっていました。

バスに乗る時間はたったの30分。

でも、普段バスに乗ることのない生徒は、嬉しくて嬉しくて大はしゃぎ。

その姿を見ていると、こちらまで嬉しくなってしまう。

着いてすぐに昼食。

商業施設のほとんど人がいないフードコートで、生徒は家から持ってきたお弁当、教師は持参したおにぎりを食べたり、フードコートで食べたり。

自分で食べることができない子供たちなので、教師が食べさせなければなりません。

それからトイレに連れていく。

障がい者が入る多目的トイレはフロアに基本1つしかなく、そこに1人ずつ順番に連れていくことになります。

運悪く、その時多目的トイレは使用中でした。

しかもなかなか出てこない。

こちらは時間が迫っているので、あせる。

仕方なく、普通の女子トイレの中の広めのトイレに、2人の教師で一緒に入って、オムツ交換をしました。

終わって外に出ると、集団で来ていた小学生の子供たちが、うちの生徒をじろじろ見るのです。

「ヤバいね…」

などと言っている。

障がい者を見るのが珍しいのでしょうか。

ヤバいね…なんてひどい言い方だけど、子供にとっては正直な感じ方なのでしょう。

世の中は偏見に満ちているんですね。

私たちはいつも障がい者と接していて、何とも思わないけど、一般の人には奇異に見えるのでしょうか。

うちの学校の生徒たちは、普段あまり外出しないようです。

休み明けに連絡帳を見ても、車でおばあちゃんの家に行ったとか、それくらいのことしか書いてない。

外に出ると他人の好奇の目がつらいのかもしれません。

もう何十年もその子と向き合っている親でも、そんな世間の目はできれば避けたいのでしょうね。

だからこそ、学校がこういう行事を企画して、子供たちにいい体験をたくさんさせることは必要なんだと思います。

こうして、社会見学は無事に終わりました。

子供たちの笑顔がたくさん見れて、幸せでした。

そして、この職業に就いて本当によかったと心から思いました。

 

 

 

 

 

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