「親が金持ちだと、子どもも金持ちになる」とよく言われる。
教育にお金をかけられるからだ、という説明も耳にする。
けれど、わが家の子どもたちを見ていると、人の人生はそんな単純な因果関係では語れないと思わされる。
長男は高校を中退し、その後進んだ専門学校も途中で辞めた。
今はある会社で、黙々と真面目に働いている。
収入は決して高くないが、投げ出さずに続けている姿を、私は評価している。
次男は工業高校卒。
大手企業に就職したものの、自分の道を選び直し、会社を辞めた。
今はある会社で、実力だけで評価されている。
それでも学ぶことをやめず、今も放送大学で勉強を続けている。
親として、2人に十分なお金をかけてやれたとは思っていない。
塾も進学に向けた手厚い支援も、ほとんどできなかった。
それでも、長男は長男なりに、次男は次男なりに、自分の足で立とうとしてきた。
結局、人生を左右するのは、「どこの学校を出たか」「親がどれだけお金をかけたか」ではなく、
何を選び、どこで踏ん張り、どう自分の力を磨いたか、その積み重ねなのだと思う。
子育てをしていると、
「これでよかったのだろうか」と思うことは何度もある。
でも、限られた環境の中でも、人はそれぞれの場所で自分の道を切り開いていく。
息子たちの姿を見て思うのは、親ができることは、道を整えることよりも、
つまずいても立ち上がる力を信じ続けることだったのかもしれない、ということだ。
人生は、学歴や肩書きだけでは決まらない。
そして、親の経済力だけでも決まらない。
子育ての結果は、ひとつの答えに収まらないのだと改めて思う。
それぞれが選んだ場所で、
それぞれが自分なりに前へ進んでいる。
それを見届けられる今を、私は本当にありがたいと思っている。

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