短大を卒業して、化粧品会社に就職して初めてもらった給料は確か手取り12万ほどでした。
家に2万円入金していましたが、貯金は全然できませんでした。
化粧品会社の美容部員という仕事は、意外にお金がかかる仕事だったのです。
まず、毎日勤務する化粧品店が違うので、お昼は外食になります。
お弁当を持参しても食べるところがあるかどうかわからないからです。
交通費も立て替え払いしなければなりません。
これがバカにならない金額。
化粧品が激安で手に入る仕事だと思っていたけど、基本的には自分が入っている店で買うシステム。
その方が売り上げになるからです。
また、その日の売り上げがあがらなければ、自分で化粧品を買って帰らなければならないこともありました。
通勤は制服でよかったのですが、イベント時にはスーツやワンピースなどを着用しなければならないので、服代も結構かかりました。
ある時初めて入った化粧品店は、オーディオ専門店なのに、奥様が片隅で化粧品を取り扱っているという変わった業態の店でした。
もちろん、化粧品の売り上げが上がるわけもなく、私は何となく気まずくて、ビデオデッキとオーディオコンポを一式購入しました。
前々からコンポは欲しいとは思っていたので、専門店で相談しながら買えたのは良かったのですが、総額は40万くらいだったと思います。
昔はそういう機材は高かったんですよね。
そして、運転免許も自分でお金を払って取りにいきました。
両親が「危ない」と言って免許を取らせてくれなかったからです。
友人の中には親が免許代を出してくれる人も多かったのに。
その後転職し、事務の仕事に就きました。
お昼はお弁当持参ができるようになり、服や交通費などの経費はかからなくなりました。
車通勤が可能だったので、車屋さんのローンで50万くらいの軽の中古車を買いました。
その後、会社に来ていた銀行の営業の人の勧めで銀行のローンに借り換えをしました。
そして、25歳で出産のため退職するまでの私の貯金額は、たったの40万でした。
就職して約4年、この貯金額はやはり少ないのでしょうか。
母は私が若い時から、いつもいつも「貯金しなさい」と言っていました。
私が服を買ったり、物を買うと、いつも小言を言いました。
母が倹約家で小さい頃からあまり物を買ってもらえなかった私は、自分が働いてお金を手にするようになると、あまり考えずに買い物するようになっていました。
確かに、独身で実家に住んでいる時は「貯め時」と言われます。
運転免許はいいとしても、車やオーディオなどを買わず、もっと貯金を頑張っていればと今になって思います。
貯金の40万は結婚してからの毎月の赤字埋めに使い、いつの間にかなくなりました。
私が若い頃は貯金と言えば、銀行預金や郵便貯金しか選択肢がありませんでした。
金利もよかったし、安全でした。
投資なんて言葉は聞いたこともなかった。
貯金の方法もローンについても、何の情報もない時代でした。
貯金はした方がいい、貯金するなら銀行か郵便局。
それくらいしか知らなかった。
金利のことも何も知らず、車屋さんの高い金利でローンを組んだ若い頃の私。
銀行のローンの方が金利が安いことを後から知った私。
今の時代はたくさんの情報が巷にあふれていて、何でも知ろうと思えばすぐに手に入る時代です。
今の若い人たちは幸せですね。
若い人たちが役に立つよい情報を手に入れて、実践し、この大変な時代を生き抜いていってほしいと思います。
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