しつけ=叱らなければならない
ということにとらわれている親は多いと思います。
私も子供が小さい時は叱っていました。
いや、叱るというより怒っていました。
忙しい、子供が思うように動いてくれない、などの理由でイライラして怒っていました。
自分では感情的にならないように、とか一方的にならないようにしようとか考えていたつもりでした。
今思うと、何であんなにイライラしてたのかなと思います。
でも、こんなお母さんは多いと思います。
今話題のてぃ先生というユーチューバーであり、保育士さんである男性のYouTubeを観ました。
世のおかあさんたちから絶大な支持があるそうです。
少しご紹介したいと思います。
てぃ先生のお話では、大人側がしからなきゃと思って叱った場合、大事なことは子供には理解してもらえなくなるそうです。
人間は叱られると、脳が委縮して脳の機能が働きづらくなるのだそうです。
だから子供には叱られたという恐怖だけが残るのです。
子供は叱られるからその行為をやめるだけで、なぜやめなければいけないのか、本当の意味を理解していないということになるのです。
ただ、自分自身や他の人の命の危険にかかわることは、きちんと叱らなければならないと、てぃ先生は言います。
でも、片付けないから叱ることと、危ないから叱ることを同じ熱量で叱ると、子供にとっては何が大切かわからなくなります。
だから片付けなどでは叱るという手段をとるよりも、片付けというのは楽しい、きれいな部屋が気持ちいいなど、片付けると何がいいのか、行動の動機が自分の判断でできるのが理想だということです。
叱らなくても子供が動いてくれそうな方法としては、
まず、具体的に言うこと。
「片付けよう」と言われても、おもちゃがあちこちに散らばっている状態では、どこから手をつけたらいいのか子供にはわかりません。
だから具体的に
「赤いブロックを探して、ママに渡して」
「探してくれてありがとう。じゃ、ママが箱に入れるね」
というように具体的で明確な目的を話すこと。
ただ、「片付けなさい」では子供はどうしていいのかわからないもの。
具体的に言うことで、子供は動きやすくなるのです。
最後に「おかげできれいになったよ。ありがとう。きれいな部屋は気持ちがいいね」と付け足すと最高です。
次に目的をずらしてみること。
そろそろお部屋に戻ろうかと先生が言うと、子供が「いやだー」と言う場合、
「先生と一緒にうさぎさんみたいにジャンプして、玄関まで行こうね」などと目的をずらしてみるのです。
すると、子供はあっさりと動くようになるということです。
子供に役割を持たせてやることが大切。
人は押し付けられると嫌がるものなので、選択する権利を与えてやることが大切だと言っておられました。
てぃ先生は本当にプロ意識に徹しておられて、家には4000冊の蔵書があり、毎日読書を欠かさないそうです。
そして、家でもおむつの吸収性の実験をしたり、離乳食の試食をしたり、おもちゃの研究をしたり、常に勉強しておられる方。
てぃ先生の言葉に皆が共感するのは、これだけの裏付けがあるからなのでしょうね。
てぃ先生のお話を聞いていて、これは認知症の高齢者に対する対応に似ているなと思いました。
認知症の人に対して「ダメ」などと叱ると「怒られた」という記憶だけが残り、怒られたという事実以外は何も残らないと聞いたことがあります。
また、認知症高齢者にも「役割を与えることが大切」だと言われています。
何か得意な作業をしてもらうなどの役割を与えると、気持ちが安定すると言われています。
お年寄りは子供にかえっていくと言われるからなのでしょうか。
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