【母のトリセツ】4回めのコロナワクチン接種予約

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高齢者にコロナワクチン4回目の接種券が送られているようです。

母から案の定、電話がありました。

「コロナワクチンの手紙が来た」

「予約したいから頼むね」

「いつ来る?」

それだけならいいのだが、聞いてもいないことを色々しゃべるのが母だ。

「〇〇駅のロータリーとか書いてある」「バスはないらしい」

いやいや、そんな断片的に聞いてもさっぱり意味わからないんですけど。

私が

「見ないとわからないから」

と言うのに、しゃべり続ける。

「夜勤とか色々あって、しばらく行けない」

と言うと、心底残念そうにする。

そして、前に行った個人病院はどうだろうかとか、同じのを受けないと熱が出たりして大変だったと弟が言っていたとか、色々しゃべりまくる。

同じのを受ける云々というのは、ファイザーとモデルナのことと私は理解した。

「個人病院は直接予約は受けてくれないよ」と私は言い、

「わかった、じゃ、行く日が決まったら電話するから、おやすみ」

そう言って切り上げないといつまでも話は続くのです。

そして、翌日。

実家に行けそうな日がわかったので、日にちを連絡すると母はとても嬉しそうでした。

しかし、そのまた翌日。

私が新型コロナに感染したことがわかり、予定していた日に行けないことがわかったので母に電話。

まず感染したこと、実家にしばらく行けないことを告げました。

すると、私の体調を心配するよりも先に

「えー、どうしようか。どうしたらいいかね」

母は予約できないことを心配している。

ひどい母だ。

まあ、そんな人だけど。

そして今度は、

「大丈夫なの?そんなこと聞いたら夜眠れなくなる」

と言い始めた。

適当に話して、電話を切ったがまた電話あり。

前回、ワクチンを打った個人病院に直接電話して、予約できないかどうか聞いたらしい。

「個人病院にかけたらダメって」

私がそういうと、

「だって、前にワクチン打った時に診察券もらったし」

と謎の言い訳。

「でも、予約できなかった。何でダメなんかねー。予約とってくれたらいいのにねー」

と愚痴る。

「病院もそんなのいちいち受けてたら、電話がかかりっぱなしになって仕事が回らなくなるからよ」

私がそう言っても、母は予約を受けてくれない病院への恨み事を言い続ける。

「そんなに早く受けたいなら、〇〇に電話して来てもらったら」

と弟の名前を出すと

「だって来てくれるかどうかわからんし」

と逃げ腰。

「頼むだけ頼んでみたら」

そう勧めたけど、なぜか弟には頼みにくいようだ。

嫁がいるからかな。

結局、私が行くまで待つという。

「待てないなら、その手紙をうちに郵送で送ってくれたら予約できるよ」

なぜ、私が実家に行かなければならないのか、それは接種券の番号を見なければ予約できないということも母は理解していなかった。

「あー、この手紙がいるの、そうなのね」

ああ、もう疲れる。

何か手紙が来ると、母はいてもたってもいられなくなる性分。

内容を自分で確認すればいいのに、どうせわからないからと見ようともしない。

早く処理しなければ、早く早くと考えて眠れなくなるような人。

人に何回も何回も電話して、何とかしろとしつこく言う人。

年を取るにつれて、この傾向はひどくなってきたような気がします。

母の性分はわかっているけど、本当にめんどくさい。

優しくしてあげればいいじゃないか、もう年なんだから仕方ないじゃないか。

そう言う人もいるでしょうけど、話しているとだんだんイライラしてくるのです。

そして、夜。

ふと思いついて、以前母の接種予約をした時のメールを探してみました。

母は自分のメールアドレスがわからないので、私のメールに連絡が来るようにしていたのです。

メールに母の接種番号が残っているのを発見し、その番号で予約サイトにアクセス。

私の休みの日を確認し、ファイザーを接種してくれる個人病院を探し、勝手に時間を決めて予約。

予約できてよかった。

翌日、母に予約できたことを連絡。

郵便も見てないのにどうやって予約できたのか、疑問にも感じていないようでした。

「どうしようかと思ってた。あー、ありがとう、ありがとう」

ものすごく感謝されました。

私自身もほっとしたのと同時に、どっと疲れを感じたのでした。

 

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