『永代供養』というのは、お墓の面倒をみる人がいないとか、遠方に住んでいてお墓参りが難しい人に代わって、
寺院や霊園などが管理や供養をしてくれることです。
高齢になってきて、後を継ぐ子供がいない人が、この先、先祖代々の墓をどうすればよいのか。
そんな時に永代供養と言う方法があるのです。
この度、うちの実家がこの永代供養をしました。
母が言うには、8月に入って、お寺からお盆のお参りについての案内と一緒に
「永代供養をしませんか」
と言う内容のお手紙が入っていたそうです。
特にうちにピンポイントで送ってきたわけではなく、お寺もコロナ以降財政難のところが多いらしく、
失礼な言い方かもしれませんが、資金集めのためのご案内だったと思われます。
しかし、うちの母はこういうのに敏感に反応するタイプ。
「うちも永代供養しなければ」
と急にその気になったのです。
しかし、永代供養料っていったいいくらなのか?
答えがわからず、思い切ってお寺に電話して尋ねたそう。
すると、
「70万円」
との返事だったそうです。
高いといえば高いけど、これでこの先ずっと管理してもらえるなら安いのでは。
そして、母は永代供養することを決め、弟と私に電話してきて、お寺に一緒に行ってくれるように頼みました。
もちろん、年老いた母を一人で行かせるわけにもいかず。
で、今日弟の嫁も一緒に4人でお寺に行きました。
お寺のご住職は少し驚いておられました。
というのも、うちには弟という跡継ぎがいるから。
弟もまだ50代半ばだし。
普通、誰も跡継ぎがいないとか、かなり遠方にいて管理が難しいなどの理由の人が多いのに。
「本当によろしいんですか」
とご住職は何回も聞いておられました。
母は
「いつかはしなければいけないことですから」と言い、
「これで安心しました」
と何回も言っていました。
まあ、私としても安心です。
私は実家の姓を名乗っていないし、弟が跡継ぎではあるのですが、
この先、頼りない弟と嫁の代わりに、先祖供養をしなければならない可能性はなきにしもあらず。
先祖供養をしたい気持ちはあっても、そういうことにはお金がかかるもの。
しかも、大金と相場は決まっています。
今、永代供養をしておけばそういうお金の心配もしなくてよいわけで。
ちなみにうちの母は、すでに戒名もつけてもらっています。
戒名というのは、死んだ後の名前のことです。
戒名というのも金額は幅広く、最低でも10万、いいと言われる戒名をつけてもらうには50万以上はかかると言われています。
母はおそらく、50万を戒名代として支払ったと思われます。
人によっては、死んだ後の名前なんて何でもいい、そんなのにお金をかけるなんてもったいないという人もいるでしょう。
母はとても信心深いので、死んでから肩身の狭い思いをさせたくないと父の戒名をつける時も50万支払ったのを覚えています。
良いと言われる戒名をつけてもらうと、あの世での位が高いそうです。
良い戒名というのは、
「院」がついている。
とにかく長い。
男なら最後に居士、女なら大姉がついている。
なんだそうです。
ふーん、そうなの。
あの世で「位が高い」ってどういうこと?
そんなの意味ある?
じゃ、キリスト教とか他の宗派の人はどうなの?
戒名って、お坊さんがパソコンで作るらしいけど、お金次第で名前を決めたりしていいの?
死後の世界を信じている母は、私が質問しても
「そういうものなの!」
としか答えてくれないのでした。
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