続 母のトリセツ

母のトリセツ

昨日、母の用事で、車であちこち母を連れていきました。

離婚した時車を手放した私が、10年以上もたってまた「運転しよう」と思ったのは、

だんだん年老いていく母が出かける時に、車で連れていってあげたら楽だろうと思ったからです。

車を維持するのは金銭的にも大変だけど、これも親孝行のひとつだと思いました。

母は私の予定や都合を気にして、決して無理強いすることはなく、月に1回程度用事を頼んできます。

しかし、母と一緒に過ごしているとユーウツになり、そのうちだんだんイライラしてくるのです。

なぜなのか。

今日よくよく考えてみたら、理由がわかりました。

まず、話の内容がいつも同じ。

まあ、それは仕方ないにしても。

母の話は愚痴ばかりで、楽しい話はまったくなく、笑顔がないからなのだと気づきました。

そして、私の話はまったく聞いていないのです。

昨日の母もやはりいつもと同じでした。

車に乗り込むとすぐに、「最近出かけることが多くて、毎日忙しい、忙しい」と言います。

母が忙しいと言っても、仕事をしているわけでもなく、郵便局や銀行に行く程度のことなのに、大げさです。

これは、もっと私に車で連れていってほしいということなのか…と思いながら、

「出かけるところがあって、元気に歩いて行けるのはいいことよ」

と私が言っても、聞いているのかいないのか、返事はない。

そして、その話からなぜか近所の人が最近ボケているみたいだという話に変わり、

年金が毎年下がってきているという話になり、

スーパーで買い物すると、物の値段が皆高くなっていて、本当に生活が大変だとためいきをつく。

私がその間、あれこれと返答するのですがこれも聞いておらず、一方的に話し続けます。

全部が全部、愚痴なのです。

そうこうしているうちに目的地に着き、色々と用事を済ませます。

最後に郵便局でお金を送るというので、郵便局前の駐車場に車を入れると、急にお金に添える手紙を私に書くように言ってきました。

そんな手紙、急に書けるわけありません。

「何て書けばいいの?」と母に聞くけど、「うーん、こんな感じで…任せる」

としか言わず、急に文章にまとめるのは難しい状態。

挙句の果てには

「あんたは頭いいから、そんなのすぐに書ける」とか

「あんたは短大出て、先生の資格も持ってる」

とか関係のないことまで言い出し、おだてて書かせようとしているのが見え見えなのです。

もうイラーっとしました。

「もう、そういうこと言うのはやめてよ!私だって急に書けと言われても、書けないものは書けない」

とはっきり言いました。

しかし、結局書かされました。

そんなこんなで、やっとすべての用事が終わり、家に送り届けました。

母は「ありがとうねぇ」ととても感謝しているようでした。

移動距離や時間はたいしてかかってないのに、私はどっと疲れました。

本当はもっと母を連れ出してあげたいのですが、こんな風に毎回ユーウツになるのがわかっているのでなかなかその気が起きません。

母もしゃべる相手がいないので、私に会うと何だかんだとしゃべりたくなるのでしょうけど、その内容はいつも同じでしかも愚痴なので、こちらも疲れます。

ただ、黙って「うん、うん」と聞けばいいのでしょうけど、それができない私。

私の意見なんかどうでもよくて、ただ聞けばいいだけなのに、つい意見してしまう私。

まだまだ「母のトリセツ」が理解できていない私です。

 

 

 

 

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