不安定な世の中ですが、日本の持ち家率は7割を超えるそうです。
最近は結婚したと同時に、家を購入する若い年代の人も少なくありません。
私の職場でも40代以上で家族がいる人は全員、持ち家です。
賃貸で家賃を払い続けるのはもったいない、どうせ家賃を払うなら自分のものになった方がいい。
家賃とローンの毎月の支払金額の比較などを載せて、消費者の購買意欲をあおる広告もよく目にしますね。
しかし、マイホーム購入のリスクを考えたことがありますか。
離婚するかもしれない
私がそうなのですが、
マイホームを買ったのに離婚したら、ほんとうにどうしようもないです。
夫が養育費代わりにローンを負担し、妻と子供がそこに住み続けるなどは理想ですが、なかなかそういうパターンは少ないようです。
でも、売るにしても賃貸に出すにしても大変な手間がかかります。
私の場合は、元夫がマンションを購入する際、私の父が連帯保証人になっていたため、大変な思いをしました。
離婚後、私の父に請求が来る可能性があったので、弁護士に相談し、父は自分のマンションを自分の息子の名義に変更するなどの手続をしました。
マンションを借金の形にとられるかもしれなかったからです。
離婚してすぐに元夫が自己破産したので、このような手続きをしておいてよかったです。
絶対に離婚せずに添い遂げるかどうか、それは誰にもわかりません。
離婚するかも、と思うと持ち家はリスクが高いですね。
ご近所さんは選べない
夢いっぱいで持ち家を購入したけど、ご近所さんに悩ませられるという話はよく聞きます。
ちょっとした行き違いがだんだんエスカレートしていき、嫌がらせを受けたり。
殺人事件にまで発展するケースも聞きます。
そもそも常識が通じないモンスター的な人も世の中にはいます。
家は気に入っているのに、引っ越しせざるをえない。
ご近所さんは住んでみるまで、どんな人なのかわかりません。
賃貸ならすぐに引っ越せばいいだけですが。
ローンが長すぎる
我が家が昔マンションを買った時、35年ローンを組みました。
その時元夫は35歳だったと思います。
ローンが終わるのは70歳です。
果たして、その年齢まで支払いできる能力があるでしょうか。
退職金が出れば一括で払える、と言われていましたが、退職金を無事に手にすることができたでしょうか。
あれから25年がたちましたが、もしもあのマンションを持ち続けていたらまだまだ後10年、支払わなければならなかったことになります。
その頃の金利は4.5%。
今では考えられないほど、高い金利でした。
先日、かつて私が住んでいたマンションが中古で売り出されていたので、スーモで見てみました。
すると、きれいにリフォームされてまったく以前の面影はありません。
25年もたつと、もうリフォームしなければ販売は難しいんですね。
そこに住んでいれば、そろそろ水回りなどのリフォームを考える頃でしょう。
毎月のローンもあるのに、さらにリフォームまで。
かなりの負担です。
これが賃貸なら、「ここが悪いです」と家主に伝えればすぐに修理してもらえます。
収入が減る恐れがある
ボーナスを当て込んで、ボーナス払いを設定する人は多いでしょう。
我が家もそうしていました。
毎月の負担が減るからですね。
その頃はボーナスがもらえる生活がずっとずっと変わらずあると思っていました。
しかし、元夫は転職を繰り返し、ボーナスというものがなくなりました。
すると、途端に返済できなくなります。
私が離婚を決意して家を出た頃は、もう支払いがどうにもこうにもできなくなって、投げ出したという感じでした。
今思い出しても、ぞっとします。
子供が巣立ったら広すぎて持て余す
適切な大きさのマンションなら、そこまではないかもしれませんが、一戸建てはこういうことがよくあります。
知り合いに、広い広い一戸建てに住んでいる人がいますが、2階にはほとんど足を踏み入れないそうです。
1階だけでも掃除が大変と。
物置部屋がいくつかあるそうで、家を出ていった子供たちがそのままモノを置いているそうです。
広すぎる庭の手入れも、年をとると負担でしかない。
何ともったいないことでしょうか。
まとめ
これだけ考えても、持ち家はリスクが高いと言えます。
マイホームは今や夢ではなく、割と簡単に手にすることができます。
しかし、それから続く長い長い道のりがあります。
マイホームを買うことに必死になり、先のことをあえて考えないようにする人が多いように思います。
今一度、立ち止まってマイホームを買うことのリスクを考えてみましょう。
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