介護あるある 色んなご家族がいます

私は療養型病院に勤務する、アラ還の介護福祉士です。

以前は特別養護老人ホームで働いていました。

入所者や患者のご家族には色々な方がいます。

ここは家ですか?

今はコロナの影響で面会はできない所が多いですが、以前勤めていた施設で毎日毎日、休まず面会に来て、何時間も過ごす家族が数人いました。

奥さんが施設に入所していて、ご主人が通ってくるパターンばかりです。

家にいてもヒマなのでしょう。

その家族はだいたい昼ご飯前くらいにやってきて、部屋にいるのかと思いきや、談話室のソファに横になってテレビをずっと観ているのです。

そして、夕食が終わるまでいてやっと帰るのです。

施設で一日中過ごせば、「エアコンもトイレの水も必要ないし節約になるから」とその家族は言っていました。

正直な方です。

常に施設内にいるので、職員の動きとか会話などをよく観察していて、困ることも多かったです。

しかし、来るなとは言えないし、時間の制限もなかったので帰ってくれとも言えず。

「ここは家か」って感じでした。

挨拶のお菓子

施設も病院も、「いただきものはご遠慮します」と書いた紙を貼っていますが、持ってこられたらありがたく受け取ります

そして、休憩室で「これ誰から?」と言いながら、美味しくいただきます。

施設というところは「終の棲家」なので、出ていく時は具合が悪くて入院する時か、亡くなった時だけです。

なので、いただきものはほとんどありません。

病院は治療が終わったら自宅とか施設などに行くので、そのタイミングでお菓子をいただくこともあるし、亡くなった時も後からご挨拶に来られて、いただくことがあります。

それでもお菓子などいただくことは、全体の半分くらいですね。

お菓子をいただくと「あー、あの人はこの病院に入院して良かったと思ってくれたのかなあ」と思ったりします。

イヤなところだったら、お菓子なんかあげたくないでしょうから。

ずっと長く入院されている人のご家族で、お中元、お歳暮の時期にとても高級なお菓子や果物をくれたり、バレンタインデーに職員全員に板チョコ1枚ずつくれた人もいましたね。

これは単純にうれしかった。

職員は皆、疲れているので甘いものに飢えているのです

ほったらかしの家族と熱心すぎる家族

病院では洗濯は家族がします。

でもお金を払えば、クリーニングの契約ができます。月に5千円程度です。

かなり長く入院しているおばあさん、実の息子さんは医者なのですが、まったく顔を見せたことがなく、きれいな奥さんが洗濯物だけを持ってきます。

洗濯はしてくるのですが、新しい服を持ってくることはなく、入院した時からずっと同じなのでボロボロです。

冬でも夏物を着ています。

職員が「息子さんは医者なのにね…」と言っています。

そうかと思うと、毎日毎日父親の様子を電話で聞いてくる娘さんもいます。

病状に変化があればこちらから電話するようになっているのですが、その娘さんは毎日毎日電話してきて、熱は何度か、変わりはないかと聞いてきます。

忙しい時間帯だと困るので、もう電話しないでほしいとお断りしたようです。

今日来られた面白いご家族

3日ほど前に入院してきた70代の女性の娘さん(多分40代)が、今日面会に来られたのですが、

何と、UFOのカップ麺にお湯を入れて混ぜながら、エレベーターで上がってきたのです。

そして、「電話でお母さんが食べたいと言ってたから」と職員にUFOを渡そうとするのです。

母親思いの娘さんですね…。

病棟内は焼きそばのニオイが充満。

差し入れがだめなわけではないのですが、事前に問い合わせしてくれたら対応できたと思います。

カップ麺をお湯の入っていない状態で持ってきて、病棟で湯を入れてもらってご家族の前で食べてもらうとか。

今日の場合は丁重にお断りして、帰っていただきました。

ちょっと変わったご家族でしたね。

 

 

 

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