節約というと、固定費の削減の次に、食費を抑えることを考える人も多いでしょう。
最近は、○○スーパーなど激安をうたっている店も多く、その店でいかに安く食材を購入し、調理するかというテレビ番組も多くあります。
しかし、安ければいいのでしょうか。
成長期の子供にこのような安い食品を食べさせることがどれほどの影響があるか、考えてみたことがありますか。
鶏肉を買って、下味をつけて、から揚げを作るより、下味がついた鶏肉をスーパーで買って調理した方が手間は省けるし、何より安いのはなぜか、考えたことがありますか。
ここからは安部司氏の「食品の裏側」から一部抜粋させていただきます。
「無添加のものを使って手作りするより、惣菜を買った方が安く上がる」
「肉や野菜を買って手作りするより、加工食品の方が安い」
これはなぜなのかを解説します。
加工食品で節約する主婦
節約の達人Aさんは4人家族。夫と未就学の子供2人と暮らしています。
月の食費は3万円台だそうです。
その内容は「生鮮食品」が極端に少なく、「加工食品」が大半を占めているのです。
肉や魚は「焼くだけ」「レンチンするだけ」の冷凍品。
野菜も冷凍品。
他に購入するものはハム、ベーコン、カップ麺、カップスープ、5~6個入りの菓子パンなど。
主にこのような食品を購入し、月3万円台に抑えているそうです。
安い食品のカラクリ
Aさんがよく買うというチキンナゲットを例にとってみましょう。
まず、安く作るために安い鶏肉を仕入れます。
例えば廃鶏といって、卵を産まなくなった鶏の肉は非常に安く仕入れることができるそうです。
ただ、廃鶏の肉は固いので、ミンチ状にした後、「大豆タンパク」を加えてソフト感を出し、かさ増しします。
そして、「チキンエキス」「調味料(アミノ酸等)」「甘味料」を使ってしっかり味をつけます。
色も「着色料」でオレンジ色をつけて美味しそうに見せます。
形も「加工でん粉」「リン酸Na」「増粘多糖類」を使って形をまとめます。
これで、子供が喜ぶ美味しいチキンナゲットの出来上がりです。
「ハンバーグ」や「ミートボール」も同じような作り方だそうです。
チキンナゲットひとつとっても、これだけの多量の添加物が使われているのです。
聞いただけで怖いと思いませんか。
単に「安い」というだけで食品を買う、そういう「節約」でよいのでしょうか。
子供は食べ物を選べない
成長期の子供にこのような添加物たっぷりの食品ばかりを食べさせることの影響を考えたことがありますか。
からだは食べ物で作られているのです。
子供は親が与える食べ物を食べて育つのです。
親が子供の健康を考えて、食べるものに気を配る必要があるのです。
添加物の入ってない食品は高い
私はスーパーで買い物をするとき、必ず裏の表示を見るようにしています。
以前は食品添加物はそれほど気にしていなかったのですが、年齢を重ね、食品の安全性を気にするようになりました。
そこで気づいたのは、添加物のあまり入っていない食品は価格が高いということです。
さきほどのチキンナゲットと同じ理屈ですね。
品質のよい原材料であれば、そのまま作っても美味しいけど、捨てるような原材料で作るには、たくさんの添加物で味をつけ、見た目よく美味しくしなければならないからです。
添加物は必要悪だと考える人へ
添加物の話をすると
「そんなこと言うけど、今時添加物の入ってない食べ物なんてないでしょう」
「そんなこと聞くと、何にも食べられなくなるから聞きたくない」
こういうことを言って、耳をふさぐ人がいます。
そういう人は食べ続ければいいのです。
長年の添加物の摂取がどれほど人間のからだに影響を与えるか、まだはっきりとはわかっていません。
しかし、添加物を食べ続けてからだにいいとは言えないことは、誰でもわかるのではないでしょうか。
添加物を減らす努力をしよう
少しでも体に取り込む添加物を減らす努力をしてみませんか。
それには、食品を購入する時、裏の表示を必ず見ること。
見てもわからないという人も多いでしょう。
でも、よくわからないカタカナがたくさん並んでいるものは、きっと添加物がたくさん入っています。
そして、安すぎるもの、これも添加物がたくさん入っていると考えて間違いないです。
自分自身の体のため、愛する家族のため、毎日体に入ってくる食品の安全性に今より少しだけ敏感になってみませんか。
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