【持ち家は負債】リスクを考えて冷静になろう

living room

ランチしている時、友人が

「息子が今年中に一戸建てかマンション買うらしい。今、色々探してるみたい」

と話してくれました。

何となく、少し誇らしげな言い方です。

「いいねー、近くに子供さんがいてくれて。うらやましいよ」

と私は言いました。

本当にうらやましかったのです。

近くに子供たちが結婚して家を構えるということは、ずっとそこに住むということ。

親としては側にいてくれるだけで、心強いですよね。

友人の長女と長男は30代前半。

2人共すでに結婚していて、長女には2人子供がいて、長男ももうすぐ第一子が生まれる予定です。

長女は専業主婦ですが、夫は安定した職についていて、2年ほど前に新築マンションを購入。

そして、長男夫婦は2人共安定の公務員。

そしてもうすぐ家を買うらしいのです。

「家を買う」という話を聞いた時、私はすぐに最近読んだ『金持ち父さん貧乏父さん』を思い出しました。

「この人たちも家という負債を買って、ラットレースに巻き込まれるんだな」

長男夫婦は現在、家賃8万円くらいの洒落た賃貸に住んでいるそう。

2人とも公務員で収入は安定しているし、毎月8万円の家賃はただ捨てるだけのような気がしてもったいない。

それなら家を買った方が絶対にいい。

家は資産になるんだから。

ご両親共、その考えに大賛成のようですが。

結婚時、新婚時代に家を買うリスク

最近、結婚と同時に家を買う人という人も少なくないそうです。

また新婚さんが家を買うケースも多いようです。

勇気ありますよね。

ほとんどの人はその後問題なく支払いを続けているのでしょうけど、失敗もあるにはある。

まず、早い段階で離婚してしまうケース。

離婚したら、家の処分が大変です。

そして家の部屋数や間取りと家族構成が合わなかったということも起きるらしい。

私の友人で、40歳過ぎて結婚と同時に一戸建てを買った人がいます。

子供を2人産む予定で、2階建てにして2つ子供部屋を作りましたが、とうとう子供に恵まれることはありませんでした。

2階を持て余し、物置になっているそうです。

家のローンが払えなくなるという可能性もあります。

築浅の物件が売りに出ているのも、こういった「ローンを払えなくなった」ケースが多いのだと聞きます。

思ったより生活費が多くかかってローンが厳しい、子供ができて働けなくなった、夫の転職、会社の業績不振でボーナスが出なくなったなど理由は色々。

最近の若者はぜいたく?

最近、若い人たちは古い家を借りる人はほとんどいないようです。

古い話で恐縮ですが、私が新婚当時は築30年くらいの古い狭い公営住宅に住んでいました。

給料が少ない元夫を案じて、親代わりの元夫の伯母が探してきた物件でした。

新婚当時は私も夢があって、友達を家に呼びたいとか、おしゃれに飾りたいとか思っていましたが、あまりに古くて狭く、若かった私は悲しかった。

最近の新婚さんは皆、築浅の家やそこそこきれいな家に住むようですね。

古いのはイヤ、狭いのはイヤという人が多いようです。

それが身の丈に合った物件であればいいのですが、多少の見栄もあるのでは。

家は負債

『金持ち父さん貧乏父さん』にもあるように、家は負債なんだそうです。

ローンを払うために一生働き続けなければなりません。

マンションなら管理費、修繕費がずーっとかかります。

一戸建ても何十年かたてば、修繕箇所が出てくるでしょう。

家は十分な資産ができてから買う方がよいそうです。

それまでは賃貸がいいとのこと。

賃貸であれば、イヤになったら引っ越せばいいのです。

近所に変な人がいるとか、子供が増えて手狭になったとか、リストラされて収入が減ったとか。

長い人生の途中では、どんなことが起きるかわからないものです。

賃貸であればその時々の状況に応じて、柔軟に対応できます。

最終的に年をとって一人で暮らせなくなった時は、賃貸であれば契約終了すれば終わりです。

古い家があるばかりに手続きに大変な思いをするのです。

家を持ち続けるということは大変なリスクなのです。

長い長いローンを払い続けるということは大変な負担なのです。

でもやっぱり家が欲しい

私が住んでいる地域が地方都市で、比較的手頃な金額で家が買えるからかもしれませんが、同じ職場の人で、結婚している人は全員持ち家です。

結婚したら当然、家を買うものという意識がこの地域にはあります。

そして、その人たちの親世代も、家を買うように勧める傾向があります。

昭和の時代は、不動産を買えば当然値上がりするものと考えられていました。

いざとなったら不動産を売れば得をすることはあっても、損をすることはないと思われていました。

しかし、現在はそうではありません。

不動産は負動産。

東京などの大都市なら中古物件の需要もあるでしょうけど、地方都市の中古は売りに出してもなかなか売れないし、売れても損するのが普通。

考え方は皆それぞれなので、それでも家が欲しいのなら買えばいい。

しかし、家を買うことについては、皆が買ってるから、結婚したら買うのが当たり前という考え方は一旦捨てて、もう一度冷静に考え直した方がいいかもしれません。

 

 

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