母方の叔母は今年71歳、私と同じ市内に住んでいます。
一緒に暮らす長女は会社員で40歳、長男は他県で働いていますが二人とも独身です。
叔父が他界したのは、15年前のこと。
突然勤務先で倒れ、病院に運ばれましたが、1ヵ月の闘病の末亡くなりました。
亡くなったのは4月、8月に60歳の誕生日を迎えるところでした。
60歳を迎える前に亡くなったため、叔母は4500万円の保険金を手にしたのです。
大金を手にした叔母の行動
まず、子供たちに1千万ずつ渡したそうです。
そして、賃貸で住んでいた家賃9万のマンションを現状のまま購入。
築30年近くで、立地も決してよいとはいえない場所でしたが、そのマンションには家族の思い出があり、色々と手も入れていたので手放したくなかったとのこと。
自分から前のめりで「買います、買います」と不動産屋に申し出て、所有者の言い値で購入。
値引き交渉はおろか、修繕なども一切お願いせず、現状のまま購入。
なので、購入後すぐに傷んでいたトイレ、浴室などをリフォームしました。
それから普通車を新車で購入。
そこまでで、保険金の残りは1千万を大きく切っていました。
それからは毎年毎年、生活費の赤字を埋めるため、保険金に少しずつ手をつけていき、気がつけば残金はゼロになっていました。
叔母の生活の現状
叔母はパートでしか働いた経験がなく、年金も少ないようで、一緒に住む長女が入れてくれるお金がなければ生活が成り立たない様子です。
長女に渡した1千万も、結婚資金のつもりだったと思いますが、その予定も訪れそうになく、今はそのお金にも手をつけている状態だと。
しかも、キッチンの傷みがひどくなってきて、リフォームをどうしようかと悩んでいるらしいです。
私の母曰く、「あの人はお金もないのに、ぜいたく。車も新車で普通車。お金があればあるだけ使う人」
生命保険というのは、毎月毎月何年にもわたって結構な金額を掛け続けますよね。
60歳までに死ねば多額の保険金を手にすることができますが、医学が発達している今、60歳以前で死ぬ人はほとんどいません。
だから保険会社は儲かるし、立地のいい所に自社ビルが建つんですよね。
60歳を迎える4か月前に亡くなるということは、本当に稀なことですが、亡くなった人からの大きな大きな贈り物です。
このお金をいかに有効に使うか、慎重に考えなければなりません。
これが亡くなった人に対する供養にもなると私は思います。
降ってわいた大金に振り回され、あまり考えもせずにマンションを購入したり、リフォームしたり、冷静な判断ができなくなってしまうのもわからないではないですが。
私ならどう使うか
まず住むところですが、私ならもっと便利のよい場所のこじんまりした物件を買うでしょう。
そうすれば、車も持たなくてすむし、車がどうしても必要なら中古の軽自動車でよいのでは。
新築にはこだわらず、中古でもよいので暮らしやすいようにリフォームすればよいと思います。
そして、子供たちにお金を渡す必要もないと私は思います。
結婚が決まった時に必要な金額を援助してやればよいのです。
そして、1千万を投資に回すと思います。
銀行に預けていてもほとんど増えませんが、投資であれば稼げる可能性があります。
私の叔母のように、ただ1千万を銀行に預け、ダラダラと赤字補填のために使えば、当然無くなってしまいます。
もちろん、投資に元本保証はありませんが、長期、積立、分散を基本に投資信託などで地道に投資を続ければよいのではないでしょうか。
まとめ
もしも、生命保険金を手にすることができたら、慎重に使い道を考えましょう。
大金に踊らされることなく、信頼できる人に相談するなどして、大切に使いましょう。
そういえば、私の知り合いに夫が30代で亡くなって、すぐに賃貸を出て新築マンションを購入した人がいました。
人は大金を手にすると、まず家を買いたくなるもんなんでしょうね。
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