介護現場のレクリエーションは古い

私は介護福祉士として、療養型病院に勤務するアラ還の女性です。

介護の現場でレクリエーションはとても重要です。

どこの現場でもレクリエーションは必要とされているのですが、実際、レクリエーションの企画や運営をするのを苦手とする介護士はとても多いです。

レクリエーション、何をやるか

まず、何をやるか、それを考えるのが大変。

参加する高齢者によってレベルがそれぞれ違うのが理由の一つ。

認知機能もそうですし、マヒがありカラダを動かすには制限があったり

デイサービスなどでは、比較的頭がしっかりしている人や、カラダが元気な人が多いので選択肢が多いのですが、

特別養護老人ホームや療養型病院だと、全員が喜んで参加できるレクリエーションというのはなかなか難しいのです。

どう盛り上げるか

まず、男性はあまりノッてこないです。

男性はレクリエーションにあまり積極的ではありません

リハビリに効果があるとか、合理的な理由がないとレクリエーションに参加すらしてくれません。

参加したとしても、やらされてる感満載で、あまりやる気が感じられない。

女性は割と楽しく参加してくれます。

まったくノッてこない相手に対し、にこにこしながら声を張り上げるのもなかなかつらいものがあります。

高齢者の日常の過ごし方

私が勤務している病院はリハビリに特化しているのですが、一日中リハビリというわけではなく、ほとんどが自由時間です。

慣れてくると、カラダも動くようになってきて皆元気になってきます。

だんだんヒマを持て余してきます。

女性は塗り絵をしたり、計算をしたり、そういった作業的なものをする人が結構多いです。

しかし、男性は部屋でテレビを観ている人がほとんどです。

売店に行ってお菓子を大量に買い込み、病室で食べてばかりの人もいます。

ある程度は禁止しますが、いたちごっこです。

家族がお菓子を持ってくる場合は、禁止もしにくいです。

私が勤務している病院は4人部屋ですが、同じ部屋の人と仲良くなるのも女性です。

仲良くなることもあるけど、関係がこじれることも多いです。

重症なうつや認知症の人ではないので、話は通じるし、ぱっと見は変ではないのですが、だんだんつきあっていくとおかしなことが多くなり、行き違いなどが起こってしまう。

職員に「あの人にこんなことを言われた」「こんなことがあった」と苦情が来る。

部屋を変更する…ということがよくあります。

令和的なレクリエーション

昭和のレクリエーションで代表的なものは

塗り絵、貼り絵、風船バレー、輪投げ、ボーリングなど。

輪投げはすぐ終わりがち。ボーリングはピンを並べるのが大変。

風船バレーはもう何回やったことか…。

最近、私がいる病棟では麻雀と花札をしています。

人数が限られるのですが、麻雀は人気がありますね。

認知症で普段はぼんやりしている90歳のおばあちゃんが、麻雀になると生き生きしています。

こういうのは忘れないものなんですね。

しかし、麻雀や花札は風紀上好ましくない、というような考え方もあるようで、陰で批判もあります。

最近の有料老人ホームなどでは、パチンコなども取り入れられているとかで、塗り絵などの幼稚な遊びは現代のお年寄りには好まれないのでしょう。

いつまでも昭和のレクリエーションにとらわれず、新しいレクリエーションを取り入れていくべき時代だと思います。

塗り絵や貼り絵でもやらせておけばいいという考え方はもう古いのです。

介護士に企画を押し付け、高齢者に無理やりレクリエーションをさせる現場の在り方も考えをかえていかなければならないと思います。

 

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