『資格貧乏』と言う言葉があります。
資格を取得することは時間もお金もかかります。
苦労してとった資格を実際生かせていない人が多いことも事実です。
資格貧乏とは
Wikipediaによると、資格貧乏とは、
多くの人は資格を取得するために大金を支払って勉強を行っている。
大金を支払うのは、資格を取得できたならば自身がより高収入の職に就くことができ、勉強に費やした大金も回収できると見込んだから。
しかし、資格を取得することができたとしても高収入の仕事に就けないばかりか、勉強や更新のための講習によって、大金を失って貧乏になってしまうことです。
そういった資格は
弁護士、税理士、公認会計士、社労士、司法書士など難関といわれる資格まで当てはまるそう。
資格貧乏になる理由
なぜ、資格貧乏になるのか。
資格を所持して業務を行っている人が高齢者になっても引退せずに業務を行い続けていて、人材が過剰になっていること。
また、ICT化により複雑な業務が誰にでも簡単に行えるようになっているということも原因らしいです。
今はネットなどで専門的な知識なども簡単に得られるようになっていることも理由でしょう。
人材が飽和状態であったり、使えない資格であったり、そんなことが原因なのかもしれません。
資格を生かしたかった知り合いの女性
数年前の話ですが、知り合いが40歳を過ぎて離婚し、職探しをしていた時のことです。
短大で栄養士の資格を取っていたので、実務経験はまったくないにもかかわらず、資格を活かしたいと
「栄養士募集」に応募し、無事採用になりました。
初出勤でいきなり
「では、お願いします」
と言われて、何をどうやればいいのか、さっぱりわからず、立ち尽くすのみ。
結局、3日で退職したそうです。
そして、誰でもできるような時給800円の食品工場に就職したそうです。
資格を持ってると言って就職したことが、恥ずかしくてたまらなかったと彼女は言っていました。
その気持ち、よくわかります。
せっかく栄養士という資格を持っていても、実務経験がないせいで現場では使えなかったということでしょう。
でも、せっかく取った資格、誰でも生かしたいと思いますよね。
苦労して資格を取得した職場の女性
私が勤めている病院の同僚に、43歳の介護福祉士として働いている女性がいます。
彼女は5年くらい前に仕事を長期で休んで、社会福祉士の資格を取りに行きました。
それ以前にはケアマネージャーの資格も取得しているそうです。
それなのに、今だに病院で介護士として働いています。
社会福祉士とケアマネの資格を持っていても、今の職場では資格手当などはありません。
なぜ、彼女は転職せず、今だにここで働いているのか。
結局、社会福祉士での就職が難しいということなのです。
そして、現在の介護福祉士の仕事で夜勤をした方が稼げるということなのです。
今の収入を捨てて、新たな職業に就いても収入はおそらく、新人さん並みに下がるでしょうから。
採用は即戦力
40歳を過ぎての新人さんは使えないのでしょうか。
人材を求めている方は、やはり即戦力を求めますよね。
40歳を過ぎて、「資格はあるけどこの仕事は初めてです」と言う人を積極的に採用するでしょうか。
一から育てますという職場はあまりないのではと思います。
そうなると、40歳過ぎての資格取得は意味がないのか、ということになりますね。
資格を生かして就職しよう
先ほど出てきた介護福祉士の女性も、同じ福祉系の資格を取得してきたという方向性は間違っていないと思います。
しかし、資格を取得することにより、大金を使ったのでしょう。
そのお金を回収するために、今のレベルの収入を維持しなければならないのでしょう。
こういう場合、一時的に収入が下がったとしても、介護士を辞めて、社会福祉士やケアマネでの就職をした方がよいと思います。
介護士は夜勤をすれば収入は多くなりますが、体力仕事ですし、年をとってもずっとできるとは言い難い。
それなら、体力的に楽な社会福祉士やケアマネの資格を生かした就職をした方が、将来的には絶対にプラスになると思います。
年齢を重ねてからの再就職は大変だと思いますが、将来を思えば今は頑張る時なのです。
まとめ
やはり、年齢を重ねての転職には、実務経験が大切です。
若い人ならいいけど、経験がないのに、資格だけありますと言っても就職は難しい。
そして、お金もないのに、ローンを組んでまで資格を取ろうとするのも考え直した方がいいです。
そういう人は将来を不安に感じて、資格をとれば未来が開けるように思っているのでしょうが、世の中は甘くないです。
今は「まったく意味のない資格」「誰でもすぐにとれる資格」などたくさんあります。
そういうのは取得してもあまり意味はありません。
じっくり考えて、就職に有利な資格、使える資格をとることが大切ですね。
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