陰謀論を強く信じる同僚
職場にいわゆる『陰謀論』を強く信じている人がいます。
その人はいつも『陰謀論』のたぐいを扱ったYouTube動画を沢山観ていて、その話をしてくれます。
内容はこんな感じ。
『コロナワクチンは人体実験』
『ある組織が人口削減を狙い、コロナを流行させた』
『今は異常気象も台風も自由に起こせる装置があって、人口が増えすぎるとそれを使って災害を起こし、人口を削減している』などなど。
そしてその結論として、
『近い将来ひどい食料危機が起こり、人類は飢餓にみまわれ、多くの人が死ぬ』
『多くの人類が死んだ後、世界がリセットされる。つまりグレートリセットが起きる』
『グレートリセットから生き残るためには、最低2年の備蓄が必要』
そう言って、備蓄を勧めてきます。
現代は情報が錯そうする社会
そんな話、本当なの?
何となく本当っぽく聞こえてしまう。
正直こんな話、聞きたくないですよね。
怖くて、気分が悪くなる話でしかない。
そんな『陰謀論』を聞いて、もしそれが事実だとしても、私たち一般人にはどうにもできません。
偉い人や、お金持ちの人、ごく一部の人たちだけが助かる世界だというのだから。
政治経済が不安定になっているこの世の中、こういう信ぴょう性の低い情報が蔓延するのは仕方のないことなのかも。
昔と違い、今は自由にネットで多くの人たちが思い思いの言葉で発信する機会が増えました。
それに伴い、そういった話を目にする機会もずっと多くなっています。
ネットの普及は、信頼できる情報を見つけるという作業をさらに難しくしています。
情報を正しいのか、正しくないのか、きちんと見分ける目を持たなければ、その情報に踊らされるだけになってしまいます。
何かもやもやしたものを感じていた私は、こういう本を見つけたので読んでみることにしました。
烏賀陽弘道氏の『フェイクニュースの見分け方』です。
陰謀論の特徴
この本によると、だいたい『陰謀論』にはこのような特徴があるといいます。
ある出来事の背景には、何らかの『秘密の強い力・組織』が働いていると考える。
『強い力』を持つ人たちの狙いは、日本や世界を自分たちの思い通りに動かすこと。
その『強い力』を持つ勢力が裏で社会や歴史を動かしている。
この勢力や陰謀の存在は、秘密のまま決して明るみには出ない。
こういう存在を新聞やテレビなどの主要マスコミは報道しない。それはマスコミ自体が支配されているから。
自分たちが利益を得た場合は陰謀論は登場しない。
陰謀論の真実は
陰謀論は『ほんの少しの事実に大量の空想がブレンドされている』と筆者は言っています。
存在を証明することができないし、否定することもできないからこそ、生きながらえている事実なのです。
こういう絶対に論破されることのない安全な領域で、ほんの少し事実を加えた空想をこねくりまわしているに過ぎないということだそうです。
本当にそうですよね。
筆者ははっきりと『陰謀論は耳を貸すだけ時間の無駄』だと言い切っています。
陰謀論を聞いて、やみくもに不安になって、備蓄しなければと思っていた自分でした。
これからはフェイクニュースには気をつけようと思います。
でも、陰謀論を教えてくれる同僚の話は、優しく聞いてあげようと思っています。
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