老人は恥と戦っているらしい

セルフレジへの老人の言い分というネット記事を読みました。

ある70代前半の男性。

自身は何とかセルフレジについていっているらしいのですが、

高齢者の率直な気持ちを代弁して話題になったそうです。

「店員にキレる老人の気持ちは理解できる」

「尋ねることは恥ずかしいし、自分の無知さや無能さなんて一番直視したくない」

「ボケが始まってたり、肉体の衰えを感じる人はなおさらだろう」

だから、もうこれ以上恥をかかせなくてもいいじゃないかと言うのです。

私の母も、このセルフレジが大の苦手。

自分でバーコードを読ませて、支払いまでやるタイプの機械なら使えないというのはわかるけど、

店員さんがレジを通してくれて、支払いだけ機械でやるというタイプなのに、母は使えません。

「これが一番いや」

「どこの店も全部機械が違う」

なんていつも愚痴っている。

確かに、ある程度までの年齢の人なら多少機械が違っても、応用がききます。

いちいち聞かなくても、だいたいこんな感じかな…と押していけばだいたいできる。

でも高齢者は、間違って違うところを押したら、とんでもないことになるんじゃないかと思うらしい。

それで、怖くて何もできなくなるようです。

母も何回やってもこのセルフレジが使えません。

いつもレジ前で固まっています。

昔は学生だった私に対して、

「わからんかったら人に聞きなさい。口があれば京まで上れる」

「聞くは一時の恥。聞かぬは一生の恥」

なんて説教していたくせに。

いざ自分が聞く番になると、なぜか聞かない。

店員には絶対に聞かずに、私に頼る。

人に聞くことを恥と思っているようです。

自分はまだまだしっかりしている、バカにされたくないというプライドがあるんだと思います。

ネット記事に出てきたこの男性も

「老人はいつも恥と戦っている

と書いていました。

聞くことはそんなに恥ずかしいことなのでしょうか。

わからなかったらあっさり聞けばいいのにと私は思います。

高齢者が聞くのなら、別におかしくはないですよね。

高齢者どころか、私くらいの年齢が一番人に聞きにくい年齢だと感じます。

まだ年寄りではないし、かといって若くもない。

でも、色んなことについていけなくなっていて、人に聞かないとわからないことも多い

わからなくても恥ずかしくて人には聞けず、ポーカーフェイスで何とかこなし、心の中でほっとしている。

そんな感じです。

でも最近は、下手に自分でやって後始末が大変になるのも面倒なので、最初から白旗を上げます。

その方が楽だし、人にも迷惑をかけないですみますからね。

 

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