母から電話があった。
いきなり、「声が小さい、電話がおかしい」と文句を言う。
多分、母の方が受話音量を知らないうちに下げているのだろう。
それなのに、聞こえないイライラを相手にぶつける。
母の話は、保険のことだった。
5月頃に、いつも食品を頼んでいる生協の担当の人から勧められて、保険に入ったそうだ。
『けが保険』というもので、掛け金は900円。
母は何年か前に転倒して入院したことがあったので、
「こんなに安い掛け金なら」と思って加入したそう。
それから半年以上たつが、保険証券が届かないらしい。
ずっと気になっていて、やっと今日保険担当の窓口に電話して尋ねてみたら、
「送りましたよ」
と言われたらしい。
母が「届いていませんよ」と言うと、
「おかしいですね…」
と言うばかり。
母は腹が立ったので、
「もう辞めます!」
と言って、一方的に電話を切ったらしい。
話を聞いてまず私が思ったこと。
そんなに怒ることなの?
そこまで怒る理由がよくわからない。
「届いてるけど、見落としがあるかも」
と私が言うと、
「そんなことは絶対ない!」
と言い張る。
「辞めますとか言う前に私に相談してくれたら、私が電話して原因がわかったかもしれんのに」
そういうと、
「でも、腹が立って仕方なかった」
と言う。
そして、話はまた最初に戻って、一から話をする母。
小さなことですぐに怒るのは、認知症の人に多いけど、大丈夫かな。
母は思い込みが激しいところがあるけど、書類などはきちんととっておくタイプ。
だから、証券が届いてないのは確かかもしれない。
でも、それなら「再発行してください」と言えばいいのに。
母は「保険に入ってやった」という気持ちなんだろう。
客なのに、大切にされていないと感じたのだろう。
あのくらいの年齢の人にありがちな考えだ。
明日、私が生協の保険担当に電話して、話を聞いてみようと思う。

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