昭和の時代に就職したアラ還世代の私。
あの時代は就職したら、定年までその会社で一生働くのが当たり前とされていました。
40年近く同じ会社で働き、毎年昇給があり、退職金をもらって、あとは年金で悠々自適な生活。
そんな未来が当たり前にあると信じていた時代でした。
しかし、あっという間に時代は変わりました。
就職した会社が何十年も存在しているかどうかさえ、怪しい時代。
存在していても、ずっと自分がそこで働けるかわからない時代。
今や同じ会社で定年まで働くなんて、よほどのことがなければ無理。
キャリアアップのため、収入アップのため、会社の倒産、人員整理などで転職は当たり前になりました。
転職で給料ダウン
しかし、転職することで給料が下がっていくという現実もあります。
若い頃なら給料アップも見込める転職もあるでしょうけど、40代以上にもなると転職＝給料ダウンは必至です。
私は40代の時、10年以上勤めていた建設関係の会社が倒産したあと、お菓子製造の工場に就職し、一気に8万円くらい給料ダウンしました。
これでは生活できないと、資格もなく老人ホームに転職し、給料は5万円アップ。
その後、処遇改善手当がつくようになり、もっと年収は上がりました。
しかし、パワハラが横行する職場に嫌気がさして、今度は病院に転職。
毎月の給料はあまり変わりませんでしたが、処遇改善手当がなくなったので、また年収はダウン。
その時悟ったのは、30年も40年も同じ所で働き続けている人との給料の格差です。
同じ職場に長く勤めると、毎年ベースアップがあり、積もり積もれば基本給もバカにならないほど上がるということ。
そして転職をすれば、基本給はまた初任給なみの最低ラインから始まり、以前の収入の基準まで到達するまでかなり時間がかかるということ。
転職を何度も繰り返している私は、
「ああ、また1からだ」
と思いながら新たな職場で1から頑張ってきました。
こういうのを、『負け組』と世間では言うんでしょうね。
社会人経験30年以上なのに、常に新卒の給料に毛が生えた程度。
介護の仕事なので、夜勤をして少し足しにしていましたが、それでも手取り20万円に届いたことはありません。
転職してよかったこと
色々な経験ができたこと。
これに尽きますね。
一生同じ仕事しかしたことがないという人も多いでしょう。
でも、幸か不幸か私はたくさんの仕事を経験することができました。
これはすべて、自分自身の糧になっていると思います。
どんなことでも経験して損はないし、どこかで役に立つもの。
そして、たくさんの人たちとの出会い。
昔々の職場で一緒に働いていた、何十年もいい友人関係を続けている人がたくさんいます。
大人になったら友人を作るのは難しいですよね。
同じ仕事をして、同じ時を長く過ごした人とだから仲良くなれるのだと思います。
転職を恐れない
転職をマイナスなイメージでとらえているアラフィフ、アラ還は多いでしょう。
その年齢になると、給料がダウンすることが多い、仕事が覚えられない、人間関係がつらい。
そんな不安があるから、今の仕事が辞められない。
職場環境が悪かったり、給料が悪くても、
「慣れたところだから」
そう言って我慢する人は多いです。
その職場で満足していますか。
イヤな職場で安い給料で働いて、幸せですか。
人生は一度きりです。
もっと自分を大切にしましょう。
義妹の場合
私の弟の嫁は50代になったばかりですが、今求職中です。
コロナの影響で失業したのですが、今まで事務仕事しかしたことがなく、今も事務の仕事を探しています。
しかし、当然ながら50代で事務の求人はありません。
パートすらないのです。
でも、義妹は事務以外はしたくないようです。
私が離婚して母子家庭になった時みたいに、何でもやるという切羽詰まった状況ではない。
弟が養ってくれるからですね。
ということで、もう1年くらい失業保険をもらいながら専業主婦をしているそうです。
もうそろそろ、失業保険も切れると思いますが。
私からすれば、「甘い」の一言です。
まとめ
40代、50代になると、転職は厳しくなります。
採用が少ないということはもちろんですが、自分自身に勇気がなくなるのです。
年をとると、新しい仕事に挑戦する勇気が出にくいです。
人間関係を構築するのも勇気がいります。
新しいことがなかなか覚えられなくて、つらくなります。
自分よりずいぶん年下の人に偉そうにされて、プライドがズタズタになります。
でも、仕方ないじゃないですか。
新人なんですから。
年下にもペコペコして、プライドなんか捨てて、必死でメモして仕事を覚えましょう。
そうでもしなければ、アラフィフやアラ還は転職できません。
人生を切り開く気持ちがあれば、勇気と根性で乗り越えましょう。
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