いつもここで書いていますが、私は母に会うのが苦痛です。
それはいつも愚痴を聞かされるから。
同じ話を何回も何回も聞かされるから。
今日こそは、黙って受け流そう。
そう思って会うのですが、ついつい意見してしまう。
受け流せなくなってしまう。
「それ、もう何十回も聞いた」
とつい言ってしまう私。
すると母も負けじと
「言ったよ。何回も言うのよ」
と開き直る。
母もなかなかのものである。
そしていつもの愚痴が長い長い。
最近は、病院通いが増えたことについての愚痴が多くなった。
整形外科、歯科、皮膚科、そして眼科にも通い始めた母。
確かに多いけど、年齢が年齢だし、それを嘆いても仕方ない。
でも、話す相手がいないから私に言うんだろう。
受け止めればいいのだろうけど、うんざり。
いい加減大人なんだから愚痴るのはやめたら?
そんなことを言っても通じない人なので、ひたすら聞いているふり。
たまに母が興味ありそうだなと思うことがあって、その話をしてみたら、
母は見事に自分の話に置き換えて、「終了」させた。
ちょっとムカッとしたので、
「私の話、聞いてた?」
と聞くと、
「聞いてる、聞いてる」
との返事。
なかなかに手ごわい。
母は人の話を聞いてないという自覚はなく、自分の話だけを一方的にする人です。
「聞いてないね」
と私に言われても絶対に認めません。
こんな風に、人の話を聞くということは本当に難しいものです。
人というのは、皆、他人の話は聞いてないらしい。
他人の話に興味はこれっぽっちもないらしい。
ただ、自分の話を聞いてほしくてたまらないものらしい。
私もそうです。
いつも人の話を聞いているふりをして、適当に相槌を打っています。
ちょっと長い話になると、めんどくさくなって途中から他のことを考えている。
そして、一部分だけ聞いたことに対して、適当な相槌を打っておく。
「へえ~」とか「大変ね~」とか。
これで何とかなるものです。
昔、阿川佐和子さんの『聞く力』という本が流行りました。
皆、聞き上手になりたいと思ってはいるのでしょう。
だからこの本が売れたのでしょう。
私は読んだことはないけど、読めば少しは聞き上手になれるのかな。
そういえば、私は自分の話を聞いてくれる人が周囲にいません。
皆、自分の話ばかりする人たちしかいない。
聞き上手の人、どこかにいませんか?
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