長年の友人から、久しぶりに電話がかかってきた。
「娘が紹介してもらった介護施設だけど…辞めることになった」
という報告。
ああ、でも3年も頑張ったんだから、続いた方じゃないかなと思った。
娘いわく、人がどんどん辞めていくのに、補充がない。
パートではない自分に負担がかかる割に、給料は安い。
「それでね…本人がやりたいっていう仕事が見つかって…」
と言うのでどこかと聞いてみると、
「〇〇生命保険会社」
保険会社に就職って、保険の営業でしょう。
私が昔やったことのある仕事だと知っている彼女。
「賛成ではないと思うけどね…」
ともじもじしている。
娘は保険の営業がやりたいというより、今の仕事から逃げ出したいのだろうと思う。
介護の仕事は体がきついし、人間関係も悪い施設が多い。
でも、確実に給料はもらえる。
保険の営業は最初の数か月は保険をとらなくてもいい。
研修とか、先輩の同行なんかがあるし。
でも、半年くらいたつと、保険をとらないわけにはいかなくなる。
「誰かいい人いないの?」
と保険に入ってくれそうな人を物色するように、上司に言われる。
仕方なく、まず自分が入る。
そして、家族を入れる。
次は友達に行く。
こうなると、簡単に辞めることができなくなる。
「信用して保険に入ったのに、辞めるの!?」
と言われることになるからだ。
大切な友人を失うことにもなりかねない。
「私は保険入ってないし、これから入るつもりもないから、勧誘には来ないでね」
と私が言うと、
「えっ、保険入ってないの?」
と不思議そう。
保険の無駄を今さら述べるつもりもないので、
「保険に長い間入ってて、1回でももらったことある?だから保険会社は儲かって、駅前にビルが建つ」
とだけ言っておいた。
保険がとれなければ、2年めには給料はほとんどなくなるし、そのうち辞めるはめになる。
そもそも、勉強が苦手で発達障害グレーゾーンの彼女に、保険の複雑なしくみが理解できるのか?
他人事ながら心配になる。
でも、何事も経験は大切だ。
介護の仕事も保険の仕事もやってみなければわからない。
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