私は昔からの友人と、できるだけ会う機会をつくるようにしています。
よく、昔の友人と『10年くらい年賀状のやりとりだけ』という話を聞きます。
それはもう友人ではなく、『知り合い』。
大人になっても友人関係を続けるには、一歩踏み出す『勇気』がいります。
一緒に働いていた時はあんなに仲良かったのに。
でも、辞めたら共通の話題はなくなります。
今さら会ってどうなる?何話す?
そんなことを思うと、連絡する勇気がなくなります。
でも、私は自分が会いたいと思う人、友人関係を続けたいと思う人だったら、勇気を出して連絡します。
そして会って一緒に食事して話します。
相手も「連絡してくれて嬉しかった。気になってたけどなんとなく時がたって…」
と言ってくれます。
いや、もしかしたら迷惑だったかもしれないけど。
私は友人関係を大切にしたいし、友人から得られるものも大きいと思っています。
今日は、10年ほど前に倒産した、ある中小企業の事務員をしていた頃に一緒に働いていた人と会いました。
彼女と会うのは3年ぶり。
彼女は私より少し年上で、結婚歴はなく、一人暮らし。
若い頃から気ままに生きてきたらしく、転職を繰り返し、海外に短期間滞在していたこともあったらしい。
早くから自活してしっかり一人で頑張ってきた人です。
一緒に働いた期間は5年くらいかな。
会社が倒産してから、彼女は病院の看護助手の仕事に就きました。
時間給で働く嘱託社員。
そこで12年働き、このたび退職したそうです。
退職金はなかったらしい。
65歳になる前に退職した理由は、『90歳のお母さんに親孝行したい』と思ったからだそうです。
自分が仕事をしていたらなかなか時間がとれない。
お母さんがまだ元気で歩けるうちに一緒に出掛けたり、できることをしてあげたいとのことでした。
年金をもらう前なのに生活費はどうするつもりなのかと下世話な質問をすると、
30年間かけた個人年金が満期を迎えたと。
年金は2つ掛けていて、1つは死ぬまでもらえて、1つは10年間もらえるそうです。
厚生年金は支払ってない期間もあったそうですが、個人年金だけはどんなにきつくてもきちんと払ってきたとか。
おかげで65歳になる前にリタイヤできたそうです。
素晴らしいです。
30年も前に、自分の年金について考えたことがあったでしょうか。
私が30歳頃は離婚する少し前で、生活がいっぱいいっぱいでしたし、
60歳になったら年金がもらえて、生活は何とかなると甘い考えでいました。
彼女は多分一生結婚しないと決めて、自分の生活は自分でなんとかするんだと必死で年金を掛けてきたのです。
今さらなのに、年金を掛けてきた彼女をうらやましく思い、甘い考えだった自分を嘆きました。
今は個人年金を掛けるより、貯金や投資をした方がいいという話を聞きますが、
私のように貯金をすぐに崩してしまうタイプは個人年金を掛けた方がよかったのかも、多分。
過去に戻れるなら、
「個人年金に入りなさい。入らないと将来絶対後悔するよ」
と自分に言ってやりたい。
そんな仕方のないことを思った日でした。
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