ハウスマネー効果という言葉をご存じでしょうか。
一生懸命働いて得たお金は大切に使おうとするのに、
予期せずに手に入れたお金は無駄遣いしてしまうことだそうです。
ハウスというのは、カジノのこと。
カジノで買ったお金は予期せずに得たお金。
そういうお金はついつい無駄に使ってしまうということだそうです。
こういうことは私たちの日常にもよくありますよね。
パチンコで勝った人は、買ったお金を次のパチンコの軍資金に使うのだと聞いたことがあります。
パチンコで勝ったお金は
「どうせ、入ると思っていなかったお金」
ということで、豪華な食事をしたり、ぜいたく品を購入したりしてしまう心理は理解できます。
私も夏にコロナに感染して、勤務中の感染だったので労災が認められ、近いうち30万円もらえることになっています。
感染した同僚の人たちも
「何買う?」「旅行でもする?」
と消費することばかり話しています。
そもそももらえると思っていなかったお金なので、消費に使いたいという心理は当然。
赤字埋めとか、必ずいるものを買うのではなく、ぜいたく品に使いたいと思う傾向があるようです。
また、タクシーで8万円入りの財布を拾った知り合いが、警察に届けるばかりか、そのお金をすべてつぎこみ宝くじを買ったという話を聞いたことがあります。
もちろん、そんなお金で買った宝くじが当たるはずもなく、すべてはずれてしまい、本人は嘆いていました。
当たり前ですよね。
警察に届けない時点で犯罪ですが、そのお金を宝くじに全額ポーンと使ってしまうというところがまさしくハウスマネー効果だと思います。
前澤勇作さんの社会実験で、100万円配りというのがありましたよね。
私は見事に500円しか当たりませんでしたが。
この時、当たった人たちにお金を配ったタイミングが3つあったそうです。
それは、
- 当選してすぐに配る
- 半年後に配る
- 12か月、毎月分割して配る
すると、そのお金の使い方に特徴があったそうです。
・すぐに配った場合
引っ越し、住宅資金、転職など使った人が多かったそう。
これは、一度に大金が入ってきたので、引っ越し、家の頭金などの高額なものにポーンと使ったのではないかと思われます。
・半年後に配った場合
起業、医療サービス、自動車購入などに。
半年後にもらえるということで、もらう方は考える時間があったということ。
準備をして起業したり、購入したい自動車を吟味したりしたのでしょうか。
・分割して配った場合
資格取得、預金、生活費など。
これは、毎月8万ちょっとの金額なので、毎月の収入が増えたような感覚だったのでしょうか。
生活費に充当したり、預金したりするというのはわかる気がします。
これは興味深い結果ですね。
もらうタイミングで使い方が変わるのです。
一括でもらった場合は、ハウスマネー効果が強く働いていたように思えます。
反対に分割だと、堅実に使おうとする気持ちが表れていますね。
100万というと大金ではありますが、12か月に分割するとたいした金額ではない。
私も30万円をもし1年かけて分割でもらったら、1ヵ月25000円にしかなりません。
25000円なら、1万くらい貯金にまわして、後は赤字埋めで消えてしまいそう。
それなのに、一括でもらったらパーッと使おうとするなんて。
人間の心理って面白いですね。
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