奨学金を借りて返済するのは、親でしょうか?子供でしょうか?
このことについて、私はずっと疑問を感じています。
コロナ禍の影響のよる収入の減少などで家計が苦しくなり、奨学金の返済に困っている人も多いと思います。
口座振替日に返還ができなかった時は、電話や郵便で督促があり、その後延滞が3か月以上になった時は信用情報機関への個人情報の登録対象となるそうです。
それにより、クレジットカードが作れなくなったり、分割払いでの商品の購入が難しくなることがあります。
最終的には法的措置がとられ、給与や財産が差し押さえられます。
もちろん、連帯保証人にも影響が及びます。
「奨学金」と言えば、どこか学生の味方のような感じで、督促もゆるいような気がしますが、全然そんなことはないのです。
我が家の二人の息子も奨学金を借りました。
長男が約200万、次男が80万ほどです。
長男は月17000円、次男は月8000円ほどの返済額で、次男は返還終了しましたが、長男はあと1年ほど残っています。
返還はずっと私がしていました。
というのも、子供の学費は親が出してやるものだと思っていたからです。
裕福な家庭に生まれた子供は学費を親が支払い、借金も負わずに済むのに、貧乏な家庭に生まれた子供は奨学金を借りて、社会に出たと同時に大きな借金を抱えて、その返済に何年も何年も苦しめられるのはあまりに不公平だと思ったからです。
親の務めとして、できるかぎり親が返済していこうと思いました。
以前、私の弟に私が息子の奨学金を返済していることを何気なく話した時、「奨学金は本人が返すもの」だと言われたことがあります。
弟自身は大学を親のお金で出してもらっているのに、です。
奨学金を借りた途端に、これは子供自身の借金になるのでしょうか
私には正解がわかりません。
返還し始めて約10年、長男の借りたお金は200万ほどなのに、返済はまだあと1年あります。
長かったです、ほんと。
長男は中退しているので、借入は少ないですが、4年大学に行った人などは奨学金総額が500万くらいになるらしいです。
親元にいて正規雇用されている人ならまだしも、非正規雇用や都会で一人暮らしをしている人にとって、毎月の返還は大変です。
毎月2万円を返還したとして、実に20年以上の借金生活。
その間には結婚や子育て、マイホームの購入、失業などもあるかもしれません。
それでも返還は続きます。
あまりに大きな借金です。
長男は、私と一緒に住んでいる頃は毎月入金していたし、家を出てからも1年ほどは返済をしていました。
しかし、その後だんだん入金が滞ってきて、連帯保証人の私のところに催促が来るようになりました。
私は黙って入金しました。
長男は一人暮らしを始めたばかりで、給料もあまり高くないことを知っていたからです。
長男は自分が返還していないことを気まずく思っていたのか、実家にほとんど寄りつかず、私の連絡も無視することが多かったように思います。
私が2年前にマンションを購入した時、次男に少しお金を融通してくれないかと頼むと、「奨学金を返すつもりだったから」と100万出してくれました。
次男が貯金をしっかりしていて、奨学金のことをきちんと認識していたことに感心しました。
それに対して長男が途中から返済していないことで、兄弟間の不公平が生まれることを危惧しました。
兄弟は公平でなければ、と思います。
しかし、連帯保証人である私は返還をやめることはできません。
次男にはいずれこのことをきちんと話そうと思います。
大きな借金である奨学金、借りる時はよく考えてほしいと思います。
最大限借りれるだけ借りるのではなく、できるだけ少ない金額を借りる。
奨学金は立派な借金だということを自覚することが大切です。
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