我が子を信じよう

以前勤務していた病院でのことです。

長男の同級生と偶然、同じ職場であることがわかりました。

たまたま雑談していたら、その男性が長男と同じ中学だったということがわかったのです。

「今、どこに勤めているんですか?」

と長男のことを聞かれたので、答えました。

その同級生、K君は理学療法士をしていて、その時すでに結婚もしていました。

その時、言い方は悪いのですが、

「K君の方がだ」

と思いました。

人生に上下や勝ち負けはない。

人の生き方は千差万別。

わかってはいるけど、理学療法士という立派な資格をとって、大きな病院に勤めて、結婚もしているK君。

親御さんも安心だろうな、うらやましいなと感じたのは正直、事実でした。

翌年には子供さんが生まれたという話も聞きました。

それから何年かたち、私が病院を退職する半年くらい前。

K君が数か月、休んでいるという話を聞きました。

どうも心を病んでいるらしいと。

そういえば、しばらく顔を見なかったなと気づきました。

奥さんという人も、同じ病院の看護師だったのですが、同じく心を病んで休職中とのことでした。

私が退職するまで、彼が職場に戻ってくることはありませんでした。

夫婦二人、子供もいるのにどうやって生活しているのでしょうか。

まだ30代なのに、これからどうするのでしょうか。

そんなことを他人事ながら思いました。

私の長男は、特別な資格も持っていないし、結婚もしていないけど、

今のところ真面目に毎日仕事に行っている様子です。

誰しもいつ、心を病んだり、体調を崩したりして仕事を休むことになるかもしれません。

そのまま働けなくなるということもあり得ます。

長男は高校2年で不登校になり、高校を中退し、専門学校も中退して、この先どうなるのかと案じるばかりでした。

でも、スーパーのアルバイトを始めたことをきっかけに、少しずつ社会復帰を果たしました。

スーパーのバイトをしながら、新聞配達もしていました。

その後、ある会社の正社員への道が開け、今はもう10年くらい勤務しています。

この間昇進試験の一次に合格したと言っていました。

この先どうなるかはわかりませんが、信じて見守っていきたい。

自分の長男のことを、他人と比べて「下」だと思った自分を恥じました。

そんなことを思った自分が情けないです。

つい、他人と比べてしまうこともあるけど、

自分の子供を信じて、自分の子供が一番だと親自身が認めないでどうするのか。

長男を信じて、これからも見守っていきたいと思います。

 

 

 

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