訪問介護って大変です

訪問介護の仕事をしていた友人から聞いた話です。

雪の積もった朝、ほとんどの利用者からお断りの電話が入る中、ある1軒のお宅だけはどうしてもきてほしいとの連絡。

友人は雪で車が出せないので、タクシーを使って訪問したそうです。

タクシーを降りると、積もった雪の中に見慣れた顔のおばあさんがしゃがんでいたそうです。

「寒いのに、どうしたんですか」

と駆け寄ると、おばあさんは下半身裸でした。

話を聞くと、下痢が続いてトイレットペーパーを使いすぎ、トイレを詰まらせてしまったそう。

それで、用を足すために雪の中にしゃがんでいたらしい。

友人は急いで、ホームセンターまで歩いていき、「スッポン」を買って、しばらくスポスポやり、やっとトイレの水が流れるようになったそうです。

そのおばあさんは離れに住んでいるのですが、息子夫婦は金銭面にとても厳しく、トイレを詰まらせたなどと言うととんでもなく怒られるので、家族に助けを求めることができなかったそうです。

おばあさんには大変感謝されたそうですが、タクシー代往復と、スッポンの代金は友人持ち。

会社に報告すると、しっかり怒られたそうです。

彼女は人がいいので、こういうのをほおっておけないタチなんです。

また、別のお宅の話。

そのお宅ではおばあさんが一人暮らしだったのですが、近所に住んでいる子供や孫がよくやってくる家でした。

掃除の他に、夕食を作るのが友人の仕事だったらしいのですが、夕食前になると「あっ、〇〇さんが来てる」と言って、家族がたくさん集まってきて、家族全員分の夕食を毎回作るはめになっていたそうです。

本来ならおばあさん一人分の食事を作ればいいはずなのに。

毎回、野菜しか用意されてないので、肉がないとボリュームも出ないと友人は自腹で肉を買っていってたそうです。

また、そのお宅は古くて広ーい家で、石油ストーブを使っていたのですが、友人が仕事を終えて帰る少し前に必ず、「灯油をいれてもらえませんか」とおばあさんに頼まれていたそうです。

8台のストーブ全部に灯油を入れるため、寒い寒い納屋みたいなところで、電動ではないポンプを使い、シュポシュポと1時間以上かかって灯油を入れたそうです。

お礼の気持ちなのでしょう、おばあさんから「これ持って帰って」と野菜を持たされることも多かったのですが、いただきものをしてはいけないと会社から厳しく言われていたので、断っていたそうです。

でも、どうしてもお断りできない時はいったんいただいて帰り、会社に報告していたそうです。

こうすると、会社が利用者に電話してお礼を言うので、利用者は次回から物をくれることはないそうです。

とてもキレイ好きな利用者のお宅に行った時は、そちらのおばあさんは特に脚が悪いわけでも、具合が悪いわけでもなく、ベッドの上に座ったままで、ヘルパーをあごで使っていたそうです。

かなりこだわりが強く、その床をこの雑巾を使って、こういうやり方で拭けなど、細かい指示があり、そこのお宅に行くのをヘルパーは皆嫌がっていたそうです。

ヘルパーを少しでも働かせないと損というような考えが見えたからでしょう。

友人は1年ほどで訪問介護は辞めたそうですが、やはり施設などで働く方が気楽でよいと言っていました。

同じ利用者さんのお宅にずっと通っていると、いい意味でも悪い意味でも必要以上に親しくなってしまい、きちんと一線が引けなくなってしまうようです。

頼まれるとイヤと言えず、会社から禁止されていることまでしてしまう。

何とかしてあげたいと、自分の金銭や時間を使ってまで相手に尽くしてしまう

人のいい友人はついつい利用者に親切にし過ぎていたようでした。

でも、訪問介護は色々な出来事があって、楽しいことも多かったと話していました。

私には多分、できそうにないです。

 

 

 

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