【60歳転職】生活が苦しくても勇気がない人たち

私がいつも通っている整骨院には、激安のエステがあり、たまに施術してもらいます。

そのエステを施術してくれる女性は今年61歳。

彼女はその整骨院で働いて10年以上たつけど、院長がケチらしく待遇はかなり悪いらしい。

長く働いても正社員にはしてもらえず、ずっとパート扱いで時給計算。

ボーナスなし。

福利厚生はかなり悪い。

有給休暇はとれないし、交通費の支給もない。

そう聞いた時、世話好きな私は

「うちの病院で看護助手で働いてみませんか」

と誘いました。

「今、採用があるかどうかわからないけど、聞いてみますよ」

と言いました。

看護助手なら資格はいりません。

患者さんを検査に連れていったり、お風呂に入れたり、シーツの交換をしたり。

それほど難しい仕事ではありません。

中には「看護師にアゴで使われる」などと文句を言う人もいるようですが。

しかも、私が働いている病院はそこそこ大きいので、福利厚生もいいし、給料面も安定しています。

私はすぐに上司に話し、看護助手であればすぐにでも採用できますとの返事をもらいました。

さっそく彼女に伝えたのですが、彼女は決断できませんでした

10年以上働いていて、今の仕事に慣れている。

60歳を過ぎての転職に不安がある

そういう理由のようでした。

60歳にもなると、転職に勇気がいるのはわかります。

私が昔、一緒に働いていた現在61歳の女性は、10年以上同じ病院でパートで看護助手をしています。

「人間関係が良くて、働きやすいから」と転職せずにずっとパート勤務。

同じ環境で同じことを続けていく方が楽なのは当たり前。

新しいことをやるには勇気もいる、頭も使う、精神的にもきつい。

それはわかります。

でも、ずっと看護助手で働くのではなく、介護福祉士をめざしてステップアップしようとか、考えなかったのでしょうか。

そうすれば、給料だってもっともらえていたはずなのに。

私からしたら、もったいないとしかいえません。

多分彼女は、給料の多い少ないより、人間関係の良さを職場に求めたのでしょうね。

私が今の病院に就職したのは53歳の時でした。

30代が中心の若い人たちばかりの中で、「おばさんだから仕方ないね」と言われたくなくて必死でした。

もちろん、仕事の覚えは悪いし、動きもトロかったと思います。(多分今でも)

人間関係に対しても努力はしました。

若い人の中に積極的に入っていきました。

そうしなければ、皆になじむことはできないから。

50代でもこうですから、60歳ならなおのことでしょう。

昨日、エステに行ったらその彼女が

「この間、求人があったの見ましたよ。あれは結構心が揺れたなぁー」

と言うのです。

どうやら、うちの病院のある科で、資格不要の助手の求人があったらしい。

心は揺れたけど、応募はしなかったよう。

彼女はずっとこのままパートの人生を送るのでしょう。

勇気を出して、中高年でも転職してボーナスや福利厚生のよい職場で働くのと、ずっとパートで働くのとどちらがいいでしょうか。

勇気がない、不安だ、人間関係が怖い。

そんなことを考えるより、勇気を出して少しでも条件のいい職場を探して応募する方が賢い選択だと私は思うのですが。

しかし、一般的には年をとればとるほど、転職するという勇気はなくなっていくものでしょう。

こればっかりは人それぞれの考えなので仕方ないけど、私はもったいないなと思うのです。

 

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