迷走していた頃

昔働いていた建設関係の会社。

倒産寸前になり、人員整理が行われ、退職を余儀なくされた。

45歳の頃だった。

失業保険をもらいながら仕事を探した。

子供は卒業していて、それだけが救いだったけど、食べて行かなければならない。

ありとあらゆる求人を見た。

どんな職種でもいいと片っ端から見た。

事務なんて求人はまったくない。

あったとしても、自分にはパソコンスキルがないから最初からあきらめる。

飲食の求人が結構あった。

地元で有名なうどん屋さんの求人があった。

「ここもいいかもしれない」

でも、あわてものの私にできるだろうか?

忙しい時間にあわてて、うどんをひっくり返しそう。

料理屋さんもあった。

夜が遅い割に給料が少なかった。

花屋さんのパートに行こうかとも思った。

将来性を考え、看護師になろうかとも思った。

しかし、50歳を前に准看になったところで使い物にならないと言われるだろう。

これは現実的じゃない。

なかなか、思ったような求人がなかった。

50歳近い何のスキルもないオバサン。

世間から「あんたなんか必要ない」と言われている気がした。

これが現実なんだとつくづく思い知らされた。

最終的に菓子の製造工場に勤めることにしたが、正社員だというのに時給制で750円。

手取りが10万円を切ることも多く、生活できないと1年ほどで辞めた。

その後、老人ホームに就職したが、結果的にはこれがよかった。

給料も上がったし、ボーナスも割と多かった。

仕事はきつかったけど、介護という仕事は勉強になった。

年をとっていても、スキルがなくても、介護はいつもウェルカムだ。

結果、介護の世界には12年いた。

その後、ひょんなことから教師になり、今4年目。

迷走してもいい、

色々な仕事を経験し、だめなら辞めればいいし、いいと思える仕事を探していけばいい。

あれから15年、そんな風に思う。

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