私は療養型病院に勤務するアラ還の介護福祉士です。
私が勤務しているのは療養型のリハビリ病院なので、系列の急性期病院で治療を終えた患者がリハビリのために入院してきます。
最近、こんな病状で入院してくる人が多い印象です。
自宅で熱中症になった人
一人暮らしの男性が多いけど、高齢の夫婦二人暮らしの場合もあります。
エアコンがない部屋に住んでいたか、夏にエアコンを暖房でかけていたりする人。
熱中症で脱水になり、意識障害を起こして救急搬送されてきます。
歩行困難になったり、脳に障害が残ったり、肝機能、腎機能の低下が見られることもあります。
熱中症の後遺症は怖いですが、それよりも怖いのは、入院することで一気に認知症の症状が出たり、体が衰えることです。
それまで何とか一人暮らしができていたのに、もう施設に行くしかなくなる人が多いです。
アルコール依存症の人
もともと精神疾患などがあり、アルコールに逃げ、毎日大量に飲酒していた人。
最近、入院してきた私より少し若い女性は、アルコール依存症で肝硬変でした。
腹水でお腹が臨月のようにパンパンに膨れて、肺を圧迫するので息苦しく、真綿で首を絞められるように苦しいらしい。
食事ものどを通らず、点滴も拒否。
ただ死ぬのを待つだけのようです。
アルコールの飲みすぎによる事故
普段からアルコールをかなりの量飲んでいる人で、酔っぱらって階段を踏み外したり、転倒したりして救急車で運ばれる人も結構多い。
最近入院してきた階段を踏み外して転倒した女性は、頸椎を痛めて首から下が完全にマヒしていました。
年齢は60代。
話したり、食事はできるけど、完全に寝たきりです。
意識がはっきりしているので、余計つらいと思います。
また別の、酔っぱらって転倒した40代の女性。
意識を失ったまま長い時間、腕を下敷きにしていたので、事故から1ヵ月以上たってもマヒが残り、しびれがとれないそう。
これは長い時間をかけていくしかないようですが、多分マヒは少し残るでしょうね。
まとめ
このような病気や事故で入院してきた人は、そもそも生活が破綻している人が多いです。
高齢の親と二人暮らしで、金銭的にも生活面も完全に親に依存している人。
精神的につらく、アルコールに逃げてしまうのでしょう。
一人暮らしでゴミ屋敷に住んでいたり、生活に困窮している人はエアコンもなかったり、あっても倹約のために使わない。
入院することで、医療ソーシャルワーカーという人が生活保護が受けられるように手続きをし、無事に家に帰ったり、施設を探してもらえたりします。
病院にいると、世の中には本当に色々な人がいて、健康でちゃんと働けるということだけで幸せだなと思えます。
アルコールは適量であればよいですが、くれぐれも依存するほど飲むのはやめておきましょう。
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