久しぶりに温泉に行き、ホテルに宿泊した。
県民割を使って、なんと1泊2食、1人当たり税込み5800円。
地域クーポン2000円も入れると、実質3800円で宿泊できたことになる。
県民割はありがたい。
もっともっと、私たちは旅行に行ってお金を落とさなければいけないだろう。
そして、一昨日は月曜日だというのに、ホテルに宿泊している人は休日なみに多かった。
皆、休みを取って来ているのか、仕事をしていないのか。
ファミリーで来ている人も多い。
平日からこんなところに遊びに来れる人たち。
ホテルのバイキング会場では、皆思い思いに食事を取り、お腹いっぱい食べて飲む。
当日誕生日を迎えた子供には、ホテルの従業員が囲んで、アカペラでバースデーソングを歌ってあげている。
花火みたいなろうそくがついた小さなケーキの火を吹き消す子供。
従業員がその家族にスマホを向けて、写真を撮る。
周囲のまったく関係のない人々も、注目し、笑みを浮かべ、自分のことのように拍手をする。
なんて優しいひとたちだろう。
なんて平和な光景だろう。
食事の後は、温泉でゆっくりお湯につかり、日常をしばし忘れる。
ピンと張ったシーツの上に体を横たえ、空調の効いた部屋で眠る。
翌日も朝から浴場に行き、朝日を浴びながら露天風呂に浸かる。
朝風呂とは、何とぜいたくなことだろう。
温泉に入った後は朝食。
またバイキングだ。
和食、洋食、パン、果物、ケーキまで朝からたくさんの食べ物が用意されている。
サンマの塩焼きが丸ごと1尾、皿に盛ってある。
朝からすき焼きなんかもある。
餅をゆでて、アンコときな粉をまぶしたのが美味い。
フレンチトーストにはちみつとホイップクリームをつけて食べながら、
「ああ、帰って体重測ったら、確実に2キロは太ってるだろうな」
と思う。
それでも、お腹いっぱい食べる。
お腹ははちきれそうなのに、餅をおかわりする。
食べるものはたくさんあって、全部は取り切れない。
せっかく皿に盛ったのに、食べられずに残された食品。
誰からも手をつけられずに、廃棄される食品もあるだろう。
こんな世の中なのに、食料危機が来るかもと言われている。
本当にそんな日が来るのか。
どうしても信じられない。
ここにいた大多数の人々は、食料危機が来るなんて思ってもいないだろう。
バイキングでお腹いっぱい食べることができる今。
スーパーに行ってもどこに行っても、お金さえあれば何でも買える今。
平和で、飽食な日本。
危機感のまったくない人たち。
このまま平和な日本でありますように。
ホテルに泊まって、こんなことを思った私でした。
コメント