風見鶏な自分

職場に明らかに周囲に嫌われている女性がいる。

私と年齢が近く、教師としては大ベテラン。

ただ、他人に対してとにかく厳しい。

何か問題点を見つけると、すぐに本人に厳しく注意する。

上司にも報告する。

まるで、自分の言ってることは正しい、絶対だと言わんばかり。

でも、自分にも厳しく、ちゃんとした人だ。

私から見ると、真面目な人、だけど不器用な人だと思う。

こういう人は往々にして人から嫌われる。

言ってることは正しいなと思うけど、世の中絶対の正解なんてないもの。

自分の正解を人に押し付けているような印象しかない。

口うるさい人も職場には必要かもしれないとは思うけど。

やっぱり職場の雰囲気が悪くなるのは確か。

全然飲み会の話が出ないのは、そのせいか。

注意された人は、注意した人とは口をきかなくなる。

必要最低限の会話しか、かわさない。

そして陰で、注意してきた人の悪口を数人で言い合っている。

私は…というと、

私はそのどちらにも話を合わせる。

口うるさい女性が私に

「〇〇先生がこんなことをしていたので、注意したんですよ」

と言ってきたら、

「あー、それはよくないですよねー」

と話を合わせる。

そして、注意された方の先生が私に

「〇〇先生にこんなこと言われたんですよー」

と言ってきたら、

「あー、それはつらかったですねー。でも、言い返すと何十倍にもなって返ってくるから反論しない方がいいですよ」

と同意しつつ、アドバイスもする。

つまり私は、どちらにもいい顔をして、都合よく話を合わせる『風見鶏な』人間なのです。

『風見鶏』とは、教会の屋根の上にあるニワトリの形をした風向計のこと。

風によって向きを変えるニワトリ。

つまり、自分の意見がなく、その時の都合のいい意見になびく人。

主体性がない人のことです。

いい意味ではないですよね。

私って本当に風見鶏な人間だなーと思います。

しかし、これも数々の職場で生きてきた、1つの処世術なのです。

常にこういうどっちつかずの立場でいないと、周囲とうまくやっていけません。

こんな風にやってきて、今までまずかった、失敗したと感じたことはありません。

いや、もしかしたらとんでもなく悪口を言われているかもしれないけど。

自分ではわからないので、まあいいのでは。

これからも風見鶏な自分でいるつもりです。

 

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