離婚へのカウントダウン 悲惨な新婚生活

今から約30年ほど前の話です。私の新婚生活は悲惨なものでした。

元夫は新婚3日めで、夕方から職場の同僚を3人家に連れてきてマージャンを始めました。

仕事から帰ってきて、その光景に驚いた私。

タバコの煙がもうもうとしていて、皆お酒を飲んでいて、狭いアパートに私の居場所はありませんでした。

夕食時だし、何か食べるものでも出さなければと、何か簡単な料理を作りました。

その後も同僚達はなかなか帰らず。

狭い家の中、居場所のない私はダイニングの椅子にずっと座るしかありませんでした。

同僚とマージャンをしない日は、元夫は食事が終わるとテレビの前に座り、延々とテレビゲームをするのです。

その頃はドラクエのゲームにはまっていて、風呂にも入らず、夜中まで延々とやっていました。

新婚らしい会話もなかったし、一緒にテレビや映画を観るということもありませんでした。

ただただ、寂しかった。

元夫の両親は小さい頃に離婚しており、母親の顔も知らないそうです。

父親は別の女性の元に行き、元夫は実の兄と共に父親の姉にあたる伯母に育てられました。

そんな寂しい少年時代を送ったせいかどうかわかりませんが、彼は人との距離の取り方がわからなかったようでした。

私とどう向き合って生活していけばいいのか、わからなかったのかもしれません。

初めての給料日、元夫が結婚前に話してくれた金額よりかなり下回ることがわかりました。

そして、支給額の3分の1を小遣いとして持っていきました。

給料日から数日は残業?と称して、帰りが遅かった。

多分、パチンコに行っていたのだと思います。

他のギャンブルはしませんでしたが、パチンコは大好きみたいでした。

その後も友達からもらった結婚祝いののし袋の中身が抜き取られていたり、貯金箱の中身の500円玉が何枚も抜かれていたりしたこともありました。

そして相変わらず毎月多額の小遣いを持っていき、それはボーナスでも同じでした。

いつもお金に困っている様子でした。

そしてお金のことや同僚を家に連れてくることについて私が何か言うと、話し合いにはならず、すぐにキレて大声を出し、そこらへんにあるものに当たるのです。

幸い、私に手を出すことはなかったものの、グラスをキッチンに向けて投げつけたり、ギターを振り回してぶっ壊したり、鏡を倒して割ったり。

冷蔵庫の側面をグーで殴打し、骨にひびが入ったこともありました。

決定的だったのは、喧嘩した時、結婚指輪を指から外して窓から外に投げたことです。

下は花壇でしたし、時間は夜中の2時過ぎ、見つかるはずもないのに、元夫は車のヘッドライトを当てて、自分が投げた指輪を探すパフォーマンスをしていました。(私にはパフォーマンスに見えた)

知らん顔をしている私をののしり、一緒に探すように強要しました。

結局見つからず、朝を迎え、くたくたになって仕事に行きました。

それから数日後、近所の小学生の女の子が指輪を持ってきたのです。

名前のイニシャルしか刻印されてないのに、なぜわかったのだろう。

そのあと、ケーキを持ってその子の家を訪ねたのですが、親は何も知らないようでした。

今でもそれは謎です。

悲惨だった新婚生活でしたが、その中で楽しかったと思えた出来事が2つだけあります。

1つは給料日に家に帰ってきて、「今から○○に行こう」と突然の元夫からの提案で、少し離れたテーマパークをめざして車を走らせ、温泉に泊まって翌日テーマパークで遊んだこと。

そしてもう1つは、結婚して半年私の妊娠がわかった時、とても喜んでその晩すぐに馴染みの居酒屋に行って、お祝いしたこと。

そんな小さなことがとても嬉しかった。

でも、あとはテレビゲームばかり夢中になり、会話のない夫の姿を見て、寂しく思い、お金のことを考え不安になるばかりの毎日でした。

それから、次第に元夫の借金が露呈していき、離婚に向かってのカウントダウンがはじまったのです。

 

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