子供が幼かった頃の思い出

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我が家の長男も次男ももう30歳を過ぎたのですが、幼い頃の二人の今でも忘れられない思い出があります。

とっても小さなエピソードですが、ご紹介します。

次男と映画に行ったとき

子供たちが中学生くらいまで、よく一緒に映画に行っていました。

よい映画を観ることは大切だと私は思っていたので、決して安くはないけど映画だけはケチらずに連れていくようにしていました。

何の映画かは忘れましたが、次男が小学校高学年の頃、夜に私と二人で映画に行きました。

終わって映画館を出ると雨がぽつぽつ降り始めていました。

「タクシー乗ろうか」

と私は提案したのですが、次男は

「せっかく夜に行って安く映画観たのに、タクシーに乗ったらもったいない。バスで帰ろう」

と言ってくれ、バスに乗りました。

バスから降りて歩き始めると、いよいよ雨がひどくなり、ザーザー降りに。

約15分間、ずぶ濡れになりながら歩きました。

もう笑うしかないくらい、ずぶ濡れになりました。

次男が家計のことを考えてくれたこと、いつの間にかしっかりしていたことが嬉しかったのを覚えています。

次男が持って帰ってきたもの

次男が小学生3年か4年生の頃、町内のイベントがあり、確か500円くらいのチケットを無料でいただきました。

イベントで売っているものをこのチケットと交換できるのです。

ジュースとかお菓子とか好きなものをもらえばいいのに、次男はダイコンを2.3本抱えて帰ってきたのです。

「お母さん、料理に使ったら。僕、欲しいものなかったから」

本当に欲しいものはなかったのでしょうか。

母親がやりくりに苦戦しているのを見ていたからなのだと思います。

健気な息子の言葉に、私はありがとうとしか言えませんでした。

苦言を呈する次男

通販大好きな私。

あまり高くないものをこっそり買っていたのですが。

ある時次男に見つかり、次男から

「お母さん、うちは貧乏じゃなかったの。貧乏なんだよね」

と言われ、絶句したことがあります。

普段から母子家庭だから「うちは貧乏なんだよ」と子供たちに言っていた私。

貧乏なくせに自分が欲しいものは買うなんて、子供に示しがつきませんよね。

反省しました。

仏壇に向かう長男

離婚が成立する前、夫に黙って家を出て、しばらく実家に子供二人と身を寄せていました。

朝起きてふと見ると、長男が仏壇に手を合わせて

「どうか、お父さんに会わせて下さい」

と泣きながら何度も何度もお願いしているのです。

その姿を見て、私は布団をかぶって、声を押し殺して泣きました。

その頃、長男は父親が大好きでした。

大好きだった父親と訳もわからず会えなくなり、ただ父親に会いたいと必死の気持ちだったのでしょう。

お金にだらしなく、酒乱の父親を大人になった今は軽蔑している様子。

父親はおもちゃを買い与えるのが好きで、子供と一緒になってよく遊んでやる人でした。

小さな思い出だけど

子供が幼かった頃のエピソード、今思い出しても胸が熱くなります。

可愛かったな、健気だったな、かわいそうなことをしたなとあれこれ思います。

子供との大切な思い出がたくさんあるから、私は今も幸せに生きていけるのです。

何にも代えがたい幸せをたくさんもらったのです。

子供は3歳までの可愛さで、親孝行をするのだと聞いたことがあります。

子供たちには、親孝行をもう十分にしてもらったと私は思っています。

 

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