【知っていると面白い】病院で使う専門用語いろいろ

白いコンクリートのカウンター スタンド

私は療養型に病院に勤務するアラ還の介護福祉士です。

5年前、病院に勤め始めた頃の話です。

病院には朝の申し送りというのがあります。

会社でいう朝礼のようなものです。

職員に対する伝達事項を管理責任者が伝えた後、その日の看護リーダーが主に具合の悪い患者さんの申し送りをします。

最初の頃はその申し送りを聞いた時

「ちょっと何言ってるかわからない」

状態でした。

患者さんの病状をまだ理解していないということもありましたが、看護師が使う専門用語が理解できなかったのです。

「〇〇さん、昨日準夜で8度5分、アセト使って、深夜で7度2分。こんちょう7度で送ります」

こんな感じの申し送りがあるのです。

アセトというのは、解熱剤でアセトアミノフェンのこと。

コロナワクチン接種の時に解熱剤として使われて、よく知られていますね。

一番不思議だったのは『こんちょう』っていう言葉。

何となく、前後の感じからしてわからなくもない。

『こんちょう』というのは『けさ』『今朝』。

つまり今日の朝のことなのです。

『けさ』とか『今日の朝』っていえばいいのに、なんでわざわざ『こんちょう』なんて言い方するんでしょうね。

看護師に何でそんな言い方するのか聞いたけど、前からそうなので「わからない」そうです。

面白いですよね。

他にもこんな言い方するんだというものを少し紹介します。

ハルンは尿のこと。

『ハルンケア』っていうおしっこの市販薬がありましたよね。

あー、そこからきてるのかって思いました。

コートは便のこと。

患者さんの便がどれくらい出たかという報告をするとき、

「コート100、スケール6」

なんて言い方をします。

スケールは便の硬さを表しています。

ステるは死ぬこと。

ドイツ語の『ステルベン』からきています。

DMは糖尿病のこと。

ムンテラは患者や家族に対する病状説明のこと。

イレウスは腸閉塞。

ウロ科は泌尿器科。

こういうのは、ご存じの方も多いでしょう。

まだまだたくさんありますが、こういう専門用語を知らないのに記録をするのは大変です。

病院では、介護福祉士もカルテに記録をします。

本当はカルテというものは一般の人もわかるように記載しなければいけないものですが、結構専門職しかわからない言葉を使っている人も多いです。

凝固した血液のことをコアグラと言いますが、それが尿に混じっていることがあって、そのことをカルテに書こうとした時のことがありました。

まだ、入職して日の浅かった私は、聞きかじったこの『コアグラ』を完全に『フォアグラ』だと思って、カルテに記入しました。

聞いた感じは似てますよね?

完全に間違っていたのに、誰からも指摘はされませんでした。

人の書いたカルテなんて、誰も読まないんですよね。

数日後に間違いに気づいた私は、そっと訂正したのでした。

 

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